【案件レビュー】東京都板橋区徳丸3丁目
木造3階建・25㎡×8戸の収益共同住宅を検討
今回検討したのは、東京都板橋区徳丸3丁目の売土地です。
販売価格は6,980万円。
土地面積104.91㎡(約31.73坪)、東武東上線「東武練馬」駅徒歩11分。販売図面では、東側約5.8m公道・南側約4m私道に面する角地となっています。
今回は、この角地条件と容積率200%を活かして、
木造3階建
25㎡住戸×8戸
延床約255㎡
の収益共同住宅として事業性を検討しました。
物件概要
所在地:東京都板橋区徳丸3丁目
販売価格:6,980万円
土地面積:104.91㎡(約31.73坪)
用途地域:第一種中高層住居専用地域
建ぺい率:60%
指定容積率:200%
防火指定:準防火地域
高度地区:第二種高度地区
接道:東側約5.8m公道・南側約4m私道
敷地条件:角地
地勢:傾斜地
現況:古家あり
交通アクセス
東武東上線「東武練馬」駅 徒歩11分
販売資料では、イオン板橋ショッピングセンターまで徒歩10分、区立北野小学校まで徒歩4分、赤塚第一中学校まで徒歩7分など、日常生活施設も徒歩圏にあります。
駅徒歩10分をわずかに超えますが、板橋区内・東武練馬駅徒歩圏という立地は、単身者向け新築賃貸として一定の需要を見込める条件です。
道路・敷地条件
本物件は
東側 約5.8m公道
南側 約4.0m私道
の角地です。
販売図面の敷地形状では、東側公道への接道部分が約4.58m、南側私道への接道部分が約13.73m確保されています。
共同住宅計画では接道長が重要ですが、本案件は道路条件が比較的分かりやすく、先行してボリューム検討しやすい土地です。
実効容積率
第一種中高層住居専用地域のため、東側道路幅員約5.8mを基準にすると、
5.8m ×0.4
↓
232%
指定容積率200%の方が厳しいため、実効容積率200%を想定します。
容積率の検討
土地面積104.91㎡に対して、
104.91㎡ ×200%
↓
容積率算定上限 約209.82㎡です。
今回の住戸専有面積は、
25㎡ ×8戸
↓
200㎡
です。
住戸部分だけで見ると容積率上限以内です。
建築計画
今回の想定は、木造3階建、25㎡×8戸、延床約255㎡
です。1階には住戸2戸に加えて、
- エントランス
- オートロック
- 宅配ボックス
- メールボックス
- 共用階段
- ごみ置場
- 設備スペース
等をまとめるイメージです。
建ぺい率の検討
指定建ぺい率60%の場合、
104.91㎡ ×60%
↓
約62.95㎡です。
本物件は角地のため、行政庁の指定条件を満たせば**角地緩和+10%**が適用ます。
さらに準防火地域において、建物を一定の耐火・準耐火仕様とした場合には、建ぺい率緩和の対象となります。
仮に、
60%+角地10%+防火関連10%
で80%まで緩和できる場合、
104.91㎡ ×80%
↓
約83.93㎡です。
延床255㎡を3階で単純平均すると、
255㎡ ÷3
↓
約85㎡/階
となります。
そのため今回の255㎡案は、建ぺい率緩和を最大限利用してもかなり上限に近い計画です。
実際には各階面積を調整しながら、建築面積・庇・バルコニー・階段等の算定を含めた詳細検討が必要です。
ここは今回の計画で最も重要な法規確認ポイントです。
想定住戸
25㎡の1K~1DKを基本とします。
設備仕様として、
- バス・トイレ別
- 独立洗面台
- 浴室乾燥機
- 室内洗濯機置場
- 2口コンロ
- オートロック
- 宅配ボックス
- 防犯カメラ
- インターネット無料
- エアコン
などを想定します。
事業シミュレーション上の仮定として、
月額8.5万円~9.0万円/戸
で試算します。
実際の公開・取得判断時には、東武練馬駅徒歩10~15分圏内の新築・築浅20~30㎡の募集・成約事例による確認が必要です。
年間満室想定収入
月額8.5万円の場合
8.5万円 ×8戸 ×12か月
↓
816万円/年
月額9.0万円の場合
9.0万円 ×8戸 ×12か月
↓
864万円/年
したがって、年間満室想定収入 約816万円~864万円と試算します。
1戸あたり土地取得原価
土地価格6,980万円に対して8戸の場合、
6,980万円 ÷8戸
↓
約873万円/戸
です。
土地原価だけを見ると高めですが、
「東京23区・板橋区・角地・東武練馬徒歩11分」
という立地価値を含めて評価する案件です。
想定建築費
延床255㎡は、
約77.1坪。
木造3階共同住宅として、今回は概算、
坪95万円
で試算します。
77.1坪 ×95万円
↓
約7,320万円
です。
※準防火地域における木造3階共同住宅の仕様、地盤・基礎、高低差処理、外構等により大きく変動する可能性があります。
想定総事業費
土地価格
6,980万円
+
想定建築費
約7,320万円
↓
約1億4,300万円です。
※既存建物解体費、設計監理費、確認申請費、地盤改良、擁壁・土工事、外構、融資費用、税金等は含まない簡易試算です。
想定表面利回り
年間満室想定収入816万円の場合、
816万円 ÷1億4,300万円
↓
約5.7%
年間満室想定収入864万円の場合、
864万円 ÷1億4,300万円
↓
約6.0%
したがって、想定表面利回り 約5.7%~6.0%
となります。
東京案件で一つの目安としている表面利回り6%前後に届く可能性があります。
収益性改善ポイント
本案件では、戸数を8戸確保できるかどうかが大きなポイントです。
例えば7戸の場合、
土地原価は、
6,980万円 ÷7戸=約997万円/戸ですが、
8戸なら、約873万円/戸まで下がります。
1戸増えるだけで土地原価を約124万円/戸下げられるため、8戸計画の成立性には大きな意味があります。また、木造3階建とすることで、S造4階以上と比較して建築費を抑えられれば、東京案件の目標利回り6%を確保しやすくなります。
この計画の良い点
✅ 東京都板橋区
✅ 東武練馬駅徒歩11分
✅ 東側5.8m公道
✅ 南側4m私道の角地
✅ 実効容積率200%
✅ 木造3階建による建築費抑制
✅ 25㎡×8戸を狙う計画
✅ 1戸あたり土地原価約873万円
✅ 想定表面利回り5.7~6.0%
✅ イオン板橋ショッピングセンター徒歩圏
✅ 将来の一棟収益物件としての出口を検討しやすい
注意点
- 木造3階・延床255㎡は建ぺい率上かなり攻めた計画
- 角地緩和の適用可否を要確認
- 準防火地域における建ぺい率緩和の適用可否を要確認
- 8戸配置の詳細平面計画が必要
- 延床255㎡のうち約45㎡以上の容積率不算入が前提
- 販売資料上「傾斜地」のため高低差を要確認
- 擁壁・基礎・土工事の追加費用に注意
- 古家解体費が別途必要
- 第二種高度地区の高さ・斜線条件を確認
- 木造3階共同住宅としての防火・避難計画を確認
- 想定賃料8.5~9.0万円は事業シミュレーション上の仮定
総合評価
板橋区徳丸3丁目は、
「板橋区 × 角地 × 木造3階 × 8戸」
という組み合わせで収益性を検討できる土地です。
土地面積104.91㎡に対して、
木造3階建
25㎡×8戸
延床約255㎡
という比較的高効率な計画を想定しました。
8戸を確保できれば、1戸あたり土地取得原価 約873万円
となり、7戸案と比較して土地原価を大きく改善できます。
想定賃料8.5~9.0万円の場合、
年間満室想定収入 約816~864万円
土地価格+概算建築費に対する表面利回りは、
約5.7~6.0%と試算します。
東京23区案件の目標水準である6%前後を狙える可能性がある一方、今回の計画は建ぺい率・容積率ともにかなり効率よく使う必要がある案です。
特に、「角地緩和+防火関連緩和をどこまで適用できるか」が、8戸・延床255㎡成立の最大のポイントです。
販売図面では東側5.8m公道・南側4m私道に面した角地で、道路条件自体は比較的良好です。
このため、法規上の緩和と平面計画が成立すれば、高層S造ではなく木造3階で建築コストを抑えながら、8戸を確保する収益共同住宅候補として詳細検討する価値があると判断します。
※掲載内容について
本記事は販売資料を基礎資料とし、S-REALDEVE独自の想定建築計画・概算条件を組み合わせて事業性をシミュレーションした参考資料です。販売資料から確認できる内容は、土地価格、土地面積、用途地域、建ぺい率、容積率、道路条件、地勢、現況等です。
木造3階建・25㎡×8戸・延床約255㎡、想定賃料、建築費、総事業費および利回りは、現時点での事業シミュレーションです。
建築可能面積、角地緩和、防火関連緩和、容積率不算入、接道条件、高度地区、防火・避難、地盤・高低差、建築費、賃料および収益性については、行政調査・確定測量・詳細設計・建築確認申請・市場調査等による最終確認が必要です。