【案件レビュー】堺市堺区南旅篭町西3丁目
木造3階・25㎡×5戸の収益共同住宅を検討
今回検討したのは、堺市堺区南旅篭町西3丁の売土地です。
阪堺電気軌道阪堺線「御陵前」駅徒歩6分。
約85㎡の更地について、**木造3階建・25㎡×5戸・延床約150㎡**の収益共同住宅として成立性を検討しました。
物件概要
- 所在地:堺市堺区南旅篭町西3丁
- 交通:阪堺電気軌道阪堺線「御陵前」駅 徒歩6分
- 土地価格:2,280万円
- 土地面積:85.49㎡
- 用途地域:第二種住居地域
- 建蔽率:60%
- 指定容積率:200%
- 接道:西側公道 約9.1m
- 接道間口:約6.1m
- 現況:更地
- 建築条件:なし
販売資料では、土地面積85.49㎡、西側公道約9.1mに約6.1m接道する更地で、第二種住居地域・建蔽率60%・容積率200%の土地とされています。
ボリューム検討
今回は、敷地規模と建築費のバランスから、木造3階建での計画を想定します。
想定建物
- 構造:木造
- 階数:3階建
- 戸数:5戸
- 住戸面積:約25㎡/戸
- 専有面積合計:約125㎡
- 延床面積:約150㎡
- 想定間取り:1K~1DK
- エレベーター:なし
25㎡タイプとすることで、20㎡前後のコンパクト住戸よりも居住性を確保しやすく、単身社会人や2人入居の手前まで視野に入れた商品性を考えやすい計画です。
建築計画イメージ
想定構成
- 1階:25㎡住戸 × 1戸、エントランス、共用階段
- 2階:25㎡住戸 × 2戸
- 3階:25㎡住戸 × 2戸
合計、
25㎡ × 5戸 = 専有面積約125㎡
を基本とし、共用階段・廊下・設備スペース等を含めて**延床約150㎡**とする考え方です。
賃料想定
御陵前駅徒歩6分、25㎡クラスの新築住戸を前提に、ここでは
想定賃料:6.5万円/戸前後
として試算します。
満室想定年収
6.5万円 × 5戸 × 12か月
= 390万円/年
収益シミュレーション
土地費
2,280万円
建築費
木造3階建・延床約150㎡
約45.4坪木造建築費を概算で、
約80万円/坪
とすると、
45.4坪 × 80万円
= 約3,630万円
土地+建物
2,280万円 + 3,630万円
= 約5,910万円
※上記は土地費+概算建築費による簡易試算です。
※実際には、設計料・確認申請費・外構・地盤改良・インフラ引込・登記費用・融資費用・各種税金等を別途見込む必要があります。
想定表面利回り
年間満室賃料390万円の場合、
390万円 ÷ 5,910万円 × 100
= 約6.6%となります。
大阪エリアで25㎡住戸の商品性を確保した計画としては十分検討余地のある水準です。
賃料別シミュレーション
| 想定賃料 | 年間満室収入 | 想定表面利回り |
|---|---|---|
| 6.0万円 | 360万円 | 約6.1% |
| 6.5万円 | 390万円 | 約6.6% |
| 6.8万円 | 408万円 | 約6.9% |
| 7.0万円 | 420万円 | 約7.1% |
この案件では、1戸あたり月額6.8万~7.0万円前後を確保できるかが、7%ライン到達のポイントになります。
この案件の良い点
1.御陵前駅徒歩6分
駅徒歩圏であり、単身者向け賃貸住宅として一定の募集競争力を持たせやすい立地です。
2.土地価格2,280万円
駅徒歩圏・更地・公道接道という条件を踏まえると、比較的取り組みやすい取得価格帯です。
3.前面道路約9.1m
道路幅員に余裕があるため、道路容積制限を気にせず、指定容積率200%を素直に検討しやすい条件です。
4.25㎡住戸の商品性
20㎡前後の住戸よりも、入居者満足度や賃料設定の面で優位性を持たせやすい可能性があります。
5.現況更地
古家解体が不要なため、事業着手のしやすさという点ではプラス材料です。
注意点
1.建蔽率60%による1フロア面積の制約
敷地規模に対して25㎡住戸を2戸ずつ整然と積み上げるのはやや厳しく、1階の構成や共用部の納まりが重要です。
2.5戸計画のため戸数効率はやや抑えめ
25㎡×5戸は商品性に優れますが、20㎡×6戸案と比べると戸数効率は下がるため、収益性ではやや不利になります。
3.7%ラインには賃料条件が必要
概算では、表面利回り7%に到達するには1戸あたり月額7.0万円前後が目安になります。市場賃料査定は慎重に行う必要があります。
4.総事業費の精査
今回は簡易試算のため、実際には設計監理料・融資費用・外構・インフラ・各種税金等も加味して最終判断する必要があります。
総合評価
堺市堺区南旅篭町西3丁は、御陵前駅徒歩6分・土地2,280万円・更地・前面道路約9.1m
という条件を活かし、
**木造3階建・25㎡×5戸・延床約150㎡**の小規模収益共同住宅として検討しやすい案件です。
本案件では、戸数最大化よりも、25㎡住戸の居住性を優先した計画となるため、
高利回り特化というより、「商品性と収益性のバランスを取る小規模木造案件」
として位置付けるのが適しています。
本案件は、敷地規模から見ると木造3階・5戸前後が現実的な落としどころになりやすい土地です。25㎡住戸を確保することで商品性を高めやすい一方、戸数効率はやや下がるため、
- 1階の住戸配置
- 共用階段の位置
- 駐輪場・ゴミ置場の確保
- 実際の賃料査定
が事業性を左右します。
無理に戸数を増やさず、25㎡×5戸で計画をまとめる方向は十分検討価値があり、
小規模木造の堅実な案件として前向きに見られる土地だと考えます。