【案件レビュー】大阪市平野区平野本町1丁目
25㎡住戸×20戸・S造5階共同住宅を検討
今回検討したのは、大阪市平野区平野本町1丁目の売土地です。
販売価格は5,400万円。
Osaka Metro谷町線「平野」駅徒歩8分、JR関西本線「平野」駅徒歩9分という交通利便性に加え、約67坪の公簿敷地と指定容積率300%という条件を活かし、**S造5階建・25㎡住戸×20戸・延床約600㎡**の収益共同住宅として事業性を検討しました。
販売図面では、公簿土地面積221.98㎡のうちセットバック部分約23.32㎡を含み、**土地有効面積は約198.58㎡(約60.07坪)**とされています。北側には幅員約14.8mの道路、西側には幅員約2.8mの道路があり、西側道路部分についてセットバックが必要となる計画です。
物件概要
所在地:大阪市平野区平野本町1丁目
販売価格:5,400万円
公簿土地面積:221.98㎡(約67.14坪)
土地有効面積:約198.58㎡(約60.07坪)
セットバック部分:約23.32㎡
土地権利:所有権
地目:宅地
用途地域:第一種住居地域
建ぺい率:90%
※販売資料記載。角地緩和による。
指定容積率:300%
防火地域等:準防火地域
現況:古家付き
建築条件:なし
前面道路:北側約14.8m、西側約2.8m
その他:平野郷地区地区計画区域
※土地有効面積は販売資料記載の仮測量による数値であり、確定測量により差異が生じる可能性があります。
最寄駅
Osaka Metro谷町線「平野」駅 徒歩8分
JR関西本線「平野」駅 徒歩9分
地下鉄・JRの2路線を利用できる点は、単身者向け賃貸住宅として一定の競争力が期待できる条件です。
実効容積率の検討
本物件は第一種住居地域です。
北側前面道路幅員約14.8mより、
14.8m × 0.4
↓
592%
となります。
指定容積率300%の方が厳しいため、
実効容積率300%
を採用します。
容積率算定対象面積
今回は安全側に、販売資料記載の**土地有効面積約198.58㎡**を基準として検討します。
198.58㎡
×
300%
↓
容積率算定対象面積 約595.7㎡
S-REALDEVE基準に基づき、共同住宅の住戸専有面積を中心に容積率を検討します。
建築計画(想定)
今回の検討では、
S造5階建
25㎡住戸×20戸
を想定しました。
住戸専有面積は、
25㎡ × 20戸
↓
500㎡
となります。
容積率算定対象面積約595.7㎡に対し、住戸専有面積500㎡となるため、一定の余裕を確保した計画です。
延床面積
住戸専有面積
500㎡
+
共用廊下・共用階段・エレベーター・エントランス・PS・MB等
約100㎡
↓
延床面積 約600㎡
※共用廊下・共用階段等については、建築基準法上の容積率不算入制度を前提とした概算です。詳細設計および建築確認申請時に最終確認が必要です。
建ぺい率の検討
販売資料記載の有効敷地面積
198.58㎡
×
建ぺい率90%
↓
許容建築面積 約178.7㎡
延床約600㎡を5階建とすると、
1フロア平均
600㎡ ÷ 5階
↓
約120㎡
となります。
建ぺい率上は一定の余裕があります。
ただし、販売図面を見ると敷地はやや不整形で、西側道路に沿ってセットバック部分が存在します。
そのため実際の建築面積は、建ぺい率だけではなく、建物形状・避難経路・採光・駐輪場等を含めて詳細検討する必要があります。
想定プラン
- S造5階建
- 25㎡住戸×20戸
- 1フロア4戸程度
- 住戸専有面積合計約500㎡
- 延床面積約600㎡
- エレベーター1基
- オートロック
- 宅配ボックス
- 防犯カメラ
- 駐輪場
- ごみ置場
1フロア4戸×5階という比較的シンプルな構成を基本とすることで、共用部を抑えながらレンタブル比を高める計画を想定します。
想定賃料
25㎡住戸
月額6.5万円~7.0万円
2026年夏時点の公開賃貸データでは、平野本町の1K相場は約5.9万円、平野駅周辺では新築・駅徒歩1~5分条件の1Kで約6.6万円というデータがあります。今回の計画は新築25㎡・駅徒歩8分を想定するため、設備仕様や階数による上乗せを考慮しつつ、6.5~7.0万円を事業シミュレーション上の想定レンジとしました。
※実際の募集賃料は、完成時期・設備仕様・階数・周辺競合物件等により変動します。
年間満室想定収入
月額6.5万円の場合
6.5万円 × 20戸 × 12か月
↓
約1,560万円
月額7.0万円の場合
7.0万円 × 20戸 × 12か月
↓
約1,680万円
年間満室想定収入は、
約1,560万円~1,680万円
と試算します。
想定建築費
延床面積600㎡
↓
約181.5坪
↓
181.5坪 × 110万円
↓
約1億9,970万円
※大阪市内S造共同住宅の概算建築費です。杭工事・地盤改良・設備仕様・施工条件・資材価格等により変動します。
想定総事業費
土地価格
5,400万円
+
建築費
約1億9,970万円
↓
約2億5,370万円
※既存建物解体費、設計監理費、確認申請費、外構工事、地盤改良・杭工事、融資費用、税金等は含まない概算です。
想定表面利回り
年間満室想定収入
約1,560万円~1,680万円
÷
想定総事業費
約2億5,370万円
↓
約6.2%~6.6%
概算では、S-REALDEVEが大阪案件で目標としている**表面利回り約7%**にはやや届かない試算となりました。
一方、本案件は土地価格5,400万円に対して20戸を確保する想定であり、1戸あたりの土地取得原価は約270万円となります。
建築費を圧縮できる場合や、上層階を中心に賃料7万円超を確保できる場合には、収益性改善の余地があります。
この計画の良い点
✅ Osaka Metro谷町線「平野」駅徒歩8分
✅ JR「平野」駅も徒歩9分で2路線利用可能
✅ 大阪市内で約60坪の有効敷地
✅ 実効容積率300%を確保
✅ 25㎡住戸×20戸の一定規模を確保できる可能性
✅ S造5階・1フロア4戸の比較的シンプルな構成
✅ 土地価格5,400万円で1戸あたり土地原価を抑えやすい
✅ 単身者向け賃貸として長期保有・一棟売却の双方を検討できる
注意点
- 公簿221.98㎡に対し、有効敷地は約198.58㎡となる
- 西側約2.8m道路についてセットバックが必要
- 有効敷地面積は仮測量によるため、確定測量で変動する可能性がある
- 敷地がやや不整形のため、詳細な平面計画が重要
- 古家付きのため解体費が別途必要
- 平野郷地区地区計画の内容確認が必要
- エレベーター・駐輪場・ごみ置場等の配置検討が必要
- 20戸規模に関係する大阪市の各種条例・要綱等の確認が必要
- 建築費の上昇が収益性に影響する可能性
- 賃料7万円前後を狙う場合、設備・内装等の商品企画が重要
総合評価
大阪市平野区平野本町1丁目は、Osaka Metro谷町線「平野」駅徒歩8分、JR「平野」駅徒歩9分という交通利便性と、実効容積率300%を活用できる共同住宅向け用地です。
公簿土地面積は221.98㎡ですが、セットバック等を考慮した販売資料上の有効敷地面積は約198.58㎡となります。
今回想定した**S造5階建・25㎡住戸×20戸・延床約600㎡**の計画では、住戸専有面積500㎡が、有効敷地を基準とした容積率算定対象面積約595.7㎡以内に収まり、建築ボリュームとして成立する可能性があります。
年間満室想定収入は約1,560万円~1,680万円、土地価格と概算建築費を合計した想定総事業費は約2億5,370万円。
概算表面利回りは**約6.2%~6.6%**となり、大阪案件の目標水準である約7%にはやや届かない試算です。ただし、大阪市内・駅徒歩圏・20戸規模・土地価格5,400万円という条件は魅力があり、建築コストの最適化や新築物件としての商品力を高めることで、収益性を改善できる余地があります。
土地条件・建築ボリューム・立地・収益性を総合すると、都市型収益マンション用地として引き続き詳細検討する価値のある案件と判断しました。
※掲載内容について
本記事は販売資料および概算条件に基づき、S-REALDEVE独自の視点で事業性をシミュレーションした参考資料です。
販売資料から確認できる内容は、土地価格、土地面積、有効敷地面積、用途地域、建ぺい率、容積率、道路条件、交通条件等です。建築計画、想定賃料、建築費、総事業費および利回りについては、本記事上の想定条件による試算です。
建築可能面積、セットバック後の確定敷地面積、容積率不算入、地区計画、建築費、賃料、条例適合性および収益性等については、確定測量・詳細設計・行政協議・建築確認申請・市場調査等により最終確認が必要です。