【案件レビュー】大阪市生野区中川6丁目
今回検討したのは、大阪市生野区中川6丁目の売土地です。
大阪メトロ千日前線「北巽」駅徒歩15分。
約224㎡の土地について、**S造7階建・25㎡×24戸・住戸面積600㎡・延床約720㎡**の収益共同住宅として事業性を検討しました。
価格8,000万円、土地面積224.38㎡、商業地域、建蔽率80%、容積率400%、古家あり、建築条件なし、解体更地渡しの土地として紹介されています。接道は北側約4.9m・接道約12.38m、さらに西側約2.7m・接道約4.98m、となっています。
物件概要
- 所在地:大阪市生野区中川6丁目
- 交通:大阪メトロ千日前線「北巽」駅 徒歩15分
- 価格:8,000万円
- 土地面積:224.38㎡(約67.87坪)
- 用途地域:商業地域
- 建蔽率:80%
- 指定容積率:400%
- 接道:
- 北側 約4.9m
- 西側 約2.7m
- 接道長:
- 北側 約12.38m
- 西側 約4.98m
- 現況:上物有
- 引渡し:相談
- 条件:建築条件なし/解体更地渡し
ボリューム検討
今回は、都心近接エリアの商業地域という条件を活かし、
S造7階建
25㎡×24戸
住戸面積600㎡
延床約720㎡
を想定します。
想定建物
- 構造:S造
- 階数:7階建
- 戸数:24戸
- 住戸面積:25㎡/戸
- 住戸面積合計:600㎡
- 共用部:約120㎡
- 延床面積:約720㎡
- 想定間取り:1K中心
基本計画としては、
1フロア3〜4戸 × 7階 をベースに、共用廊下・階段・EVを組み込む都市型共同住宅を想定します。
容積率
本件は商業地域ですが、前面道路幅員からみる実効容積率は、
4.9m × 0.6 = 294%
したがって、住戸部分としての容積対象上限は、
224.38㎡ × 294% = 約659.7㎡
となります。
今回の住戸面積は、
25㎡ × 24戸 = 600㎡
ですので600㎡ < 約659.7㎡
となり、住戸部分は実効容積の範囲内に収まる計画です。
その上で、共用部約120㎡を加え、
住戸600㎡+共用部120㎡=延床約720㎡
とする考え方です。
建蔽率の考え方
指定建蔽率は**80%**です。
単純に適用すると、
224.38㎡ × 80% = 約179.5㎡
が建築面積の目安です。
一方、延床720㎡を7階で単純平均すると、
720㎡ ÷ 7階 ≒ 約102.9㎡/階
となります。
したがって、1フロアあたり100㎡前後で納める計画であれば、建蔽率の面では十分成立しやすい水準です。
なお、販売資料上は防火の記載もあり、S造7階建であれば耐火建築物としての整理を前提に、詳細設計段階で建蔽率・防火規制の確認を進めることになります。
建築計画イメージ
想定構成
- 1階:住戸3戸+エントランス+メール・宅配+階段+EV
- 2〜7階:各階3〜4戸
- 合計:24戸
住戸面積600㎡をベースとし、共用廊下・階段・EV・設備スペース等を加えて、**延床約720㎡**とするイメージです。
賃料想定
北巽駅徒歩15分、商業地域内、新築25㎡クラスの住戸を前提に、ここではレンジを持って見ます。
- 想定賃料(試算):8.0〜8.5万円/戸
満室想定年収
- 8.0万円/戸
8.0万円 × 24戸 × 12か月 = 2,304万円/年 - 8.5万円/戸
8.5万円 × 24戸 × 12か月 = 2,448万円/年
収益シミュレーション
土地費
8,000万円
建築費
S造7階建・延床約720㎡
約217.8坪
S造建築費を概算で、120万円/坪
とすると、217.8坪 × 120万円 = 約2億6,140万円
土地+建物
8,000万円 + 2億6,140万円 = 約3億4,140万円
※上記は土地費+概算建築費による簡易試算です。
※実際には、設計監理料・確認申請費・外構・地盤改良・解体関連・登記費用・融資費用・税金等を別途見込む必要があります。
想定表面利回り
賃料8.0万円/戸の場合
2,304万円 ÷ 3億4,140万円 × 100 = 約6.7%
賃料8.5万円/戸の場合
2,448万円 ÷ 3億4,140万円 × 100 = 約7.2%
7%を確保する目安賃料
総事業費約3億4,140万円に対して、表面利回り7%を確保するには、
年間賃料 約2,390万円 が必要です。
24戸で割ると、
1戸あたり月額約8.3万円
が一つの目安になります。
賃料別シミュレーション
| 想定賃料 | 年間満室収入 | 想定表面利回り |
|---|---|---|
| 7.5万円 | 2,160万円 | 約6.3% |
| 8.0万円 | 2,304万円 | 約6.7% |
| 8.3万円 | 約2,390万円 | 約7.0% |
| 8.5万円 | 2,448万円 | 約7.2% |
本件では、平均賃料8.3万円前後を実現できるかが、大阪基準7%を満たせるかどうかのポイントになります。
この案件の良い点
1.商業地域×約224㎡のまとまった敷地
商業地域で約224㎡という土地規模は、中規模S造収益マンションとしてボリュームを組みやすい条件です。
2.25㎡×24戸が容積内に収まる
今回の新ルールに基づき、住戸面積600㎡のみで容積を判定すると、道路補正後の実効容積約659.7㎡の範囲内に収まります。
3.戸数による土地原価の分散
24戸を確保することで、土地8,000万円を戸数で分散しやすくなります。
1戸あたり土地原価:約333万円/戸
と見られる点は、事業性上の強みです。
4.解体更地渡し
古家付きではありますが、解体更地渡しのため、取得後の事業着手イメージを持ちやすい案件です。
総合評価
大阪市生野区中川6丁目は、
商業地域・約224㎡・解体更地渡し
という条件を活かし、S造7階建・25㎡×24戸・住戸600㎡・延床約720㎡
の中規模収益共同住宅として十分検討価値のある案件です。
今回の計画では、
- 住戸面積:600㎡
- 共用部:約120㎡
- 延床面積:約720㎡
として整理し、概算では、
- 土地+建物:約3億4,140万円
- 想定年収:約2,304万〜2,448万円
- 想定表面利回り:約6.7%〜7.2%
という試算になりました。
平均賃料が月額8.3万円前後で成立すれば、大阪基準7%に届く可能性があります。
※本記事は販売資料をもとにした簡易的な事業性検討です。想定建物・戸数・賃料・建築費等は当社による概算であり、実際の建築可否・法令適合性・収益性を保証するものではありません。詳細計画にあたっては、行政等への最終協議が必要です。