【案件レビュー】大阪府交野市私部西1丁目
25㎡住戸×30戸・S造5階共同住宅を検討
今回検討したのは、大阪府交野市私部西1丁目の売土地です。
販売価格は1億3,800万円。
京阪交野線「交野市」駅徒歩1分という非常に高い交通利便性と、約97坪のまとまった敷地を活かし、**S造5階建・25㎡住戸×30戸・延床約900㎡**の収益共同住宅として事業性を検討しました。
販売資料では、土地面積322㎡、近隣商業地域、東側公道約12.5m、接道約21.0mの土地として紹介されています。現在はレンタカー店舗として利用されており、上物があります。
物件概要
所在地:大阪府交野市私部西1丁目33-3
販売価格:13,800万円
土地面積:322㎡(約97.4坪)
土地権利:所有権
地目:雑種地
用途地域:近隣商業地域
建ぺい率:80%
指定容積率:300%
前面道路:東側公道 約12.5m
接道間口:約21.0m
地勢:平坦
現況:上物あり(レンタカー店舗)
私道負担:なし
建築条件:なし
防火地域等:準防火地域
最寄駅
京阪交野線「交野市」駅 徒歩1分
駅徒歩1分という立地は、本案件の大きな強みです。賃貸募集時の競争力だけでなく、将来的な一棟収益物件としての出口戦略においても評価しやすい条件と考えられます。
実効容積率の検討
本物件は近隣商業地域です。
前面道路幅員約12.5mより、
12.5m × 0.6
↓
750%
となります。
指定容積率300%の方が厳しいため、
実効容積率300%
を採用します。
容積率算定対象面積
土地面積
322㎡
×
300%
↓
容積率算定対象面積 約966㎡
今回想定する住戸専有面積は、
25㎡ × 30戸
↓
750㎡となります。
延床面積約900㎡としても、法令上の床面積算定や共用部分の扱いを詳細設計で整理することで、容積率の範囲内に収められる可能性があります。
建築計画(想定)
今回の検討では、
S造5階建
25㎡住戸×30戸
を想定しました。
1フロアあたり、
6戸 × 5階
を基本とするシンプルな構成が考えられます。
住戸専有面積は合計750㎡となり、比較的大きな敷地を活かした30戸規模の共同住宅計画です。
延床面積の検討
住戸専有面積
750㎡
+
共用廊下・共用階段・エントランス・エレベーター・PS・MB等
約150㎡
↓
延床面積 約900㎡
※共用廊下・共用階段等の容積率算入・不算入については、詳細設計および建築確認申請時に最終確認が必要です。
建ぺい率の検討
土地面積
322㎡×80%
↓
許容建築面積 約257.6㎡
延床約900㎡を5階建とすると、
1フロア平均
900㎡ ÷ 5階
↓
約180㎡となります。
許容建築面積約257.6㎡に対して余裕があり、建ぺい率上は比較的計画しやすいボリュームです。
駐輪場、ごみ置場、避難経路などについても、敷地規模を活かした配置を検討できる可能性があります。
想定プラン
- S造5階建
- 25㎡住戸×30戸
- 1フロア6戸
- 住戸専有面積合計約750㎡
- 延床面積約900㎡
- エレベーター1基
- オートロック
- 宅配ボックス
- 防犯カメラ
- 駐輪場
- ごみ置場
想定賃料
25㎡住戸
月額6.8万円~7.5万円
※販売資料には賃料情報の記載がないため、上記は本事業シミュレーション上の仮定です。実際の設定については、交野市駅周辺の新築・築浅25㎡クラスの賃料調査が必要です。
年間満室想定収入
月額6.8万円の場合
6.8万円 × 30戸 × 12か月
↓
約2,448万円
月額7.5万円の場合
7.5万円 × 30戸 × 12か月
↓
約2,700万円
年間満室想定収入は、
約2,448万円~2,700万円
と試算します。
想定建築費
延床面積900㎡
↓
約272.3坪
↓
272.3坪 × 110万円
↓
約2億9,950万円
※大阪府内S造共同住宅の概算建築費として、S-REALDEVEの従来シミュレーション条件を使用しています。杭工事・地盤改良・設備仕様・施工条件等により変動します。
想定総事業費
土地価格
1億3,800万円
+
建築費
約2億9,950万円
↓
約4億3,750万円
※上物解体費、設計監理費、確認申請費、外構工事、地盤改良費、融資費用、税金等は含まない概算です。
想定表面利回り
年間満室想定収入
約2,448万円~2,700万円
÷
想定総事業費
約4億3,750万円
↓
約5.6%~6.2%
概算では、S-REALDEVEが大阪案件で目標としている**表面利回り約7%**には届かない可能性があります。
一方で、「交野市」駅徒歩1分という希少性と30戸という一定規模を確保できる点から、建築費の圧縮や賃料設定の最適化によって収益性を改善できる余地があります。
この計画の良い点
✅ 「交野市」駅徒歩1分の好立地
✅ 約97坪のまとまった敷地
✅ 近隣商業地域・実効容積率300%
✅ 前面道路約12.5m・接道約21m
✅ 25㎡住戸×30戸の一定規模を確保できる可能性
✅ 1フロア6戸×5階の効率的な計画が可能
✅ 30戸規模によるスケールメリットを期待できる
✅ 長期保有だけでなく、一棟収益物件としての出口も検討しやすい
注意点
本案件で特に重要なのが、高圧線による地役権です。
販売資料には、「高圧線による地役権が設定されています」
との記載があります。
そのため事業化にあたっては、
- 地役権設定範囲
- 高圧線の位置・高さ
- 建物との必要離隔距離
- 建築可能高さ
- 建物配置への影響
- 電力会社との協議条件
を必ず確認する必要があります。
また、
- 現況上物の解体費が必要
- 30戸規模の賃貸需要を市場調査する必要がある
- 交野市内での25㎡新築住戸の適正賃料確認が重要
- 建築費の変動が利回りに大きく影響する
- 駐輪場、ごみ置場等の条例条件確認が必要
といった点にも注意が必要です。
総合評価
大阪府交野市私部西1丁目は、「交野市」駅徒歩1分という希少な立地と約97坪のまとまった土地を兼ね備えた共同住宅向け用地です。
今回想定した**S造5階建・25㎡住戸×30戸・延床約900㎡**の計画では、住戸専有面積750㎡に対し、実効容積率300%による容積率算定対象面積は約966㎡となり、一定の余裕をもって建築ボリュームを検討できます。
概算では年間満室想定収入約2,448万円~2,700万円、想定総事業費約4億3,750万円となり、表面利回りは**約5.6%~6.2%**と試算しました。
大阪案件の目標利回り約7%には届かない可能性がありますが、駅徒歩1分という立地優位性、30戸規模のスケールメリット、将来的な出口戦略を考慮すると、引き続き検討価値のある案件です。
現段階では**「高圧線条件を確認したうえで詳細設計・収支検討へ進めたい案件」**と評価します。
※掲載内容について
本記事は販売資料および概算条件に基づき、S-REALDEVE独自の視点で事業性をシミュレーションした参考資料です。
販売資料から確認できる内容は、土地価格、土地面積、用途地域、建ぺい率、容積率、道路条件、高圧線地役権等です。賃料、建築費、建築計画および利回りについては、本記事上の想定条件による試算です。
建築可能面積、高圧線・地役権条件、容積率算定、建築費、賃料、条例適合性および収益性等については、詳細設計、電力会社・行政との協議、建築確認申請、市場調査等により最終確認が必要です。