【Case Review】堺市堺区竜神橋町1丁|S造10階・25㎡×28戸の収益共同住宅を検討
今回検討したのは、大阪府堺市堺区竜神橋町1丁目の売土地です。
南海本線「堺」駅徒歩3分。土地面積約149㎡の駅近商業地について、**S造10階建・25㎡×28戸・延床約900㎡**の収益共同住宅として事業性を検討しました。
価格8,300万円、土地面積149.48㎡(約45.22坪)、商業地域、建蔽率80%・容積率600%、防火地域、南西側公道約50m、現況更地
物件概要
- 所在地:大阪府堺市堺区竜神橋町1丁目
- 交通①:南海本線「堺」駅 徒歩3分
- 交通②:阪堺線「宿院」駅 徒歩7分
- 土地価格:8,300万円
- 土地面積:149.48㎡(約45.22坪)
- 土地権利:所有権
- 地目:宅地
- 私道負担:なし
- 都市計画:市街化区域
- 用途地域:商業地域
- 建蔽率:80%
- 容積率:600%
- 防火地域:防火地域
- 前面道路:南西側公道 約50m
- 現況:更地
- 開口:約8.64m
ボリューム検討
今回の想定計画は、
S造10階建
25㎡×28戸
延床約900㎡
です。
想定建物
- 構造:S造
- 階数:10階建
- 戸数:28戸
- 住戸面積:25㎡/戸
- 住戸面積合計:700㎡
- 共用部等:約200㎡
- 延床面積:約900㎡
- 想定間取り:1K~1DK
駅徒歩3分の単身者向け収益マンションとして、25㎡住戸を基本とします。
容積率の考え方
指定容積率は**600%**です。
前面道路は約50m、用途地域は商業地域です。
道路幅員による容積率は、
50m × 0.6=3,000%
となるため、道路幅員による制限は受けず、
実効容積率=600%
として検討できます。
容積対象床
149.48㎡ × 600%
= 約896.9㎡
です。
今回の住戸部分は、
25㎡ × 28戸
= 700㎡
です。
したがって、
700㎡ < 約896.9㎡
となり、住戸部分については容積率に余裕があります。
今回の想定は、
住戸700㎡+共用部等約200㎡=延床約900㎡
です。
延床900㎡は容積対象床上限約896.9㎡に近い数字ですが、共同住宅では一定の共用廊下・階段等が容積率算定から除外されるため、詳細設計では容積対象床を確認しながら調整します。
建蔽率の検討
指定建蔽率は**80%**です。
土地面積149.48㎡に対して、
149.48㎡ ×80%
= 約119.6㎡
が建築面積の基本的な上限目安です。
延床900㎡を10階で単純平均すると、
900㎡ ÷10階
= 約90㎡/階
です。
したがって、
約90㎡ < 約119.6㎡
となり、建蔽率には比較的余裕があります。
本案件では、建蔽率よりも、
- 25㎡住戸3戸前後
- EV
- 階段
- 共用廊下
- PS・MB
- 避難経路
を約90㎡程度の各階へ効率よく納めることが重要になります。
建築計画イメージ
28戸を10階で構成するため、一例として、
1階
25㎡×1戸
2階
25㎡×3戸
3階
25㎡×3戸
4階
25㎡×3戸
5階
25㎡×3戸
6階
25㎡×3戸
7階
25㎡×3戸
8階
25㎡×3戸
9階
25㎡×3戸
10階
25㎡×3戸
合計、25㎡×28戸=700㎡
を住戸部分として想定します。
1階はエントランス・EV・管理動線・設備スペース等を確保するため、住戸数を抑えた構成です。共用廊下・階段・EV・エントランス等を含め、延床約900㎡を目標ボリュームとして検討します。
賃料想定
ここからは当社による事業性確認のための概算です。
堺駅徒歩3分、新築25㎡クラスの単身者向け住戸を想定し、今回は、
想定賃料:7.5万円/戸として試算します。
満室想定年収
7.5万円 × 28戸 × 12か月
= 2,520万円/年
収益シミュレーション
土地費
8,300万円
建築費
S造10階建・延床900㎡
900㎡ ÷3.3058
=約272.2坪
S造建築費を当社概算基準の、
120万円/坪とすると、
272.2坪 ×120万円
= 約3億2,670万円
土地+建物
8,300万円 +3億2,670万円
= 約4億970万円
※設計費・外構費・地盤関連費・確認申請費・融資費用・税金等は含まない簡易試算です。
想定表面利回り
年間満室賃料2,520万円の場合、
2,520万円 ÷4億970万円 ×100
= 約6.2%
となります。
大阪エリアで当社が一つの目安としている、
表面利回り7%にはやや届かない試算です。
賃料別シミュレーション
| 想定賃料 | 年間満室収入 | 想定表面利回り |
|---|---|---|
| 7.0万円 | 2,352万円 | 約5.7% |
| 7.5万円 | 2,520万円 | 約6.2% |
| 8.0万円 | 2,688万円 | 約6.6% |
| 8.5万円 | 2,856万円 | 約7.0% |
| 9.0万円 | 3,024万円 | 約7.4% |
今回の概算では、月額約8.5万円/戸
が表面利回り7%確保の一つの目安になります。
したがって、
堺駅徒歩3分の新築25㎡住戸で8万円台前半~後半の賃料が確保できるか
が、本案件の収益性を左右する重要なポイントです。
この案件の良い点
1.堺駅徒歩3分
南海本線「堺」駅徒歩3分という駅近立地が、本案件最大の強みです。
単身者向け賃貸住宅では駅距離が募集力に影響しやすいため、徒歩3分は大きなメリットです。
2.商業地域・容積率600%
約45坪の土地ですが、容積率600%を活用できます。
小規模土地を縦方向へ高度利用するS造中高層マンションとの相性が良い条件です。
3.約50mの広幅員道路
南西側公道は約50mと非常に広く、道路幅員による容積率制限を受けにくい条件です。
4.25㎡×28戸
今回、25㎡×28戸とすることで、土地取得費を28戸に分散できます。
住戸面積を極端に小さくせず、一定の商品性を維持しながら戸数を確保する計画です。
5.現況更地
販売資料上、現況は更地です。
既存建物の解体工程がないため、事業スケジュールを組みやすい点もメリットです。
総合評価
堺市堺区竜神橋町1丁目は、
堺駅徒歩3分・土地約149㎡・商業地域・容積率600%・約50m道路
という非常に強い条件を活かし、
S造10階建・25㎡×28戸・延床約900㎡
の収益共同住宅を検討する案件です。
今回の概算では、
- 土地+建物:約4億970万円
- 年間満室賃料:約2,520万円
- 想定表面利回り:約6.2%
となりました。
大阪の目安7%には現状届かないものの、容積600%を活かして28戸を確保できる点は大きな強みです。建築コストと賃料設定を最適化できれば、事業性改善の余地があります。
駅近・高容積という土地ポテンシャルを最大限活かし、中高層収益マンションとして成立性を検討する価値の高い案件と考えます。
※本記事は販売資料をもとにした簡易的な事業性検討です。想定建物・戸数・賃料・建築費等は当社による概算であり、実際の建築可否・法令適合性・収益性を保証するものではありません。詳細計画にあたっては、行等への最終確認が必要です。