【案件レビュー】東京都府中市八幡町1丁目
25㎡住戸×25戸・S造9階共同住宅を検討
今回検討したのは、東京都府中市八幡町1丁目の売土地です。
販売価格は1億4,800万円。
京王線「府中」駅徒歩5分という高い交通利便性に加え、約49坪の敷地と商業地域・指定容積率500%という条件を活かし、**S造9階建・25㎡住戸×25戸・延床約750㎡**の都市型収益共同住宅として事業性を検討しました。
販売資料では、土地面積162.36㎡(約49.11坪)、商業地域、建ぺい率80%・容積率500%、南側約8.2m公道に接する建築条件なしの土地として紹介されています。敷地は間口約6.4m、奥行約24~25m程度の縦長形状です。
物件概要
所在地:東京都府中市八幡町1丁目
販売価格:14,800万円
土地面積:162.36㎡(約49.11坪)
土地権利:所有権
地目:宅地
用途地域:商業地域
建ぺい率:80%
指定容積率:500%
前面道路:南側公道 約8.2m
接道間口:約6.4m
現況:古家あり・現況渡し
建築条件:なし
防火地域:防火地域
高度地区:第3種高度地区
その他:埋蔵文化財包蔵地区
最寄駅
- 京王線「府中」駅 徒歩5分
- 京王線「東府中」駅 徒歩13分
- JR武蔵野線・南武線「府中本町」駅 徒歩13分
複数駅・路線が利用でき、なかでも京王線「府中」駅徒歩5分という点は、単身者向け賃貸住宅として大きな強みです。
実効容積率の検討
本物件は商業地域です。
前面道路幅員約8.2mより、
8.2m × 0.6
↓
492%
となります。
指定容積率500%より道路幅員制限が厳しいため、
実効容積率 約492%
を採用します。
容積率算定対象面積
土地面積
162.36㎡
×
492%
↓
容積率算定対象面積 約798.8㎡
今回想定する住戸専有面積は、
25㎡ × 25戸
↓
625㎡
となります。
実効容積率による算定対象面積約798.8㎡に対して一定の余裕があり、9階建共同住宅として詳細な平面計画を検討できる可能性があります。
建築計画(想定)
今回の検討では、
S造9階建
25㎡住戸×25戸
を想定しました。
住戸専有面積合計は、
625㎡
です。
敷地間口が約6.4mと比較的コンパクトであるため、各階2~3戸を基本に、階段・エレベーター・共用廊下を効率的に配置する縦型の共同住宅計画を想定します。
延床面積の検討
住戸専有面積
625㎡
+
共用廊下・共用階段・エレベーター・エントランス・PS・MB等
約125㎡
↓
延床面積 約750㎡
※共用廊下・共用階段等については、建築基準法上の容積率不算入制度を前提とした概算です。すべての共用部分が不算入となるわけではないため、詳細設計・建築確認申請時の確認が必要です。
建ぺい率の検討
土地面積
162.36㎡
×
80%
↓
許容建築面積 約129.89㎡
延床約750㎡を9階建とすると、
1フロア平均
750㎡ ÷ 9階
↓
約83.3㎡
となります。
建ぺい率上は一定の余裕があります。
一方、敷地が間口約6.4m・奥行約24~25mの縦長形状であるため、実際の成立性は、エレベーター・階段・避難経路・採光条件等を含めた詳細な平面計画によって判断する必要があります。
想定プラン
- S造9階建
- 25㎡住戸×25戸
- 各階2~3戸程度
- 住戸専有面積合計約625㎡
- 延床面積約750㎡
- エレベーター1基
- オートロック
- 宅配ボックス
- 防犯カメラ
- 駐輪場
- ごみ置場
想定賃料
25㎡住戸
月額9.5万円~10.5万円
※販売資料には賃料情報の記載がないため、本事業シミュレーション上の想定条件です。実際の賃料については、「府中」駅徒歩圏の新築・築浅25㎡クラスを対象とした詳細な市場調査が必要です。
年間満室想定収入
月額9.5万円の場合
9.5万円 × 25戸 × 12か月
↓
約2,850万円
月額10.5万円の場合
10.5万円 × 25戸 × 12か月
↓
約3,150万円
年間満室想定収入は、
約2,850万円~3,150万円
と試算します。
想定建築費
延床面積750㎡
↓
約226.9坪
↓
226.9坪 × 135万円
↓
約3億630万円
※東京都内のS造共同住宅を想定した概算建築費です。9階建となるため、構造計画、杭工事、エレベーター、防火仕様、設備仕様、施工条件等によって変動します。
想定総事業費
土地価格
1億4,800万円
+
建築費
約3億630万円
↓
約4億5,430万円
※既存建物解体費、設計監理費、確認申請費、外構工事、地盤改良・杭工事、各種負担金、融資費用、税金等は含まない概算です。
想定表面利回り
年間満室想定収入
約2,850万円~3,150万円
÷
想定総事業費
約4億5,430万円
↓
約6.3%~6.9%
概算では、東京案件の目標水準としている**表面利回り約6%**を上回る可能性があります。
「府中」駅徒歩5分という立地に加え、25戸という一定規模を確保することで、土地取得費やエレベーターなどの共用設備コストを戸数で吸収しやすい点が本計画の特徴です。
この計画の良い点
✅ 京王線「府中」駅徒歩5分の好立地
✅ 商業地域・高容積率を活かした都市型共同住宅計画
✅ 実効容積率約492%
✅ 土地約49坪に25戸規模を計画できる可能性
✅ S造9階建による土地の高度利用
✅ 25戸規模によるスケールメリット
✅ 概算表面利回り約6.3%~6.9%を期待できる
✅ 府中駅近という立地から長期保有・出口戦略の双方を検討しやすい
注意点
- 敷地間口約6.4mの縦長形状のため、平面計画の効率性が重要
- 9階建となるため、エレベーターや構造躯体のコストが収益性に影響する
- 防火地域に対応した建築仕様が必要
- 既存建物の解体費を別途見込む必要がある
- 第3種高度地区その他の高さ・斜線条件について詳細確認が必要
- 埋蔵文化財包蔵地区に該当するため、事前手続き等の確認が必要
- 25戸規模のため、駐輪場・ごみ置場・管理施設等について条例確認が必要
- 想定賃料は市場調査前の事業シミュレーション値であり、詳細査定が必要
総合評価
東京都府中市八幡町1丁目は、京王線「府中」駅徒歩5分という優れた交通利便性と、商業地域・高容積率を兼ね備えた都市型共同住宅向け用地です。
今回想定した**S造9階建・25㎡住戸×25戸・延床約750㎡**の計画では、住戸専有面積625㎡に対して、道路幅員制限を考慮した容積率算定対象面積は約798.8㎡となり、建築ボリュームとして検討可能な範囲にあります。
概算では年間満室想定収入約2,850万円~3,150万円、土地価格と概算建築費を合計した想定総事業費は約4億5,430万円となります。
その結果、概算表面利回りは**約6.3%~6.9%**となり、東京案件で目標としている約6%水準を確保できる可能性があります。
9階建・エレベーター付きという建築コスト上の負担はありますが、駅徒歩5分・25戸規模・実効容積率約492%という土地条件を活かせれば、収益性と資産性を両立できる可能性のある案件です。
詳細な平面計画、建築コスト、賃料査定を行う必要はありますが、現段階では都市型収益マンション開発用地として積極的に検討したい案件と判断しました。
※掲載内容について
本記事は販売資料および概算条件に基づき、S-REALDEVE独自の視点で事業性をシミュレーションした参考資料です。
販売資料から確認できる内容は、土地価格、土地面積、用途地域、建ぺい率、指定容積率、道路条件、交通条件等です。建築計画、想定賃料、建築費、総事業費および利回りについては、本記事上の想定条件による試算です。
建築可能面積、容積率不算入、防火・高度地区等の法規制、建築費、賃料、条例適合性および収益性については、詳細設計・行政協議・建築確認申請・市場調査等により最終確認が必要です。