【案件レビュー】東京都国立市富士見台1丁目
25㎡住戸×19戸・S造7階共同住宅を検討
今回検討したのは、東京都国立市富士見台1丁目の売土地です。
販売価格は1億700万円。
JR南武線「谷保」駅徒歩2分という高い交通利便性に加え、近隣商業地域・指定容積率400%という土地条件を活かし、**S造7階建・25㎡住戸×19戸・延床約580㎡**の収益共同住宅として事業性を検討しました。
販売資料では、土地面積142.60㎡(約43.13坪)、建ぺい率80%、指定容積率400%、南側約6.0m公道に面する、建築条件なしの売地として紹介されています。現況は更地です。
物件概要
所在地:東京都国立市富士見台1丁目17-18
販売価格:1億700万円
土地面積:142.60㎡(約43.13坪)
土地権利:所有権
地目:雑種地(農地転用届出要)
都市計画:市街化区域
用途地域:近隣商業地域
建ぺい率:80%
指定容積率:400%
前面道路:南側公道 約6.0m
現況:更地
建築条件:なし
その他法令上の制限:防火地域、道路斜線制限、隣地斜線制限、景観法、宅地造成及び特定盛土等規制法、航空法等
販売図面を見ると、南側道路への接道部分は約10.87m、敷地奥行は約13.1mで、比較的建物配置を検討しやすい形状です。
最寄駅
JR南武線「谷保」駅 徒歩2分
駅徒歩2分という条件は、本案件の大きな魅力です。
賃貸募集時の競争力だけでなく、将来的な一棟収益物件としての売却を考えた場合にも、駅近という立地条件は資産価値を支える重要な要素となります。
実効容積率の検討
本物件は近隣商業地域です。
前面道路幅員約6.0mより、
6.0m × 0.6
↓
360%
となります。
指定容積率400%より道路幅員による制限の方が厳しいため、
実効容積率 約360%
を採用します。
容積率算定対象面積
土地面積
142.60㎡
×
360%
↓
容積率算定対象面積 約513.36㎡
S-REALDEVE基準に基づき、共同住宅の住戸専有面積を中心に容積率を検討します。
建築計画(想定)
今回の検討では、
S造7階建
25㎡住戸×19戸
を想定しました。
住戸専有面積は、
25㎡ × 19戸
↓
475㎡
となります。
容積率算定対象面積約513.36㎡に対して、住戸専有面積475㎡となるため、住戸部分については実効容積率の範囲内に収まります。
住戸構成
基本的には1フロア3戸をベースとしながら、1階部分にエントランス・共用設備・駐輪場等を配置することを想定し、
合計19戸
の計画とします。
※「3戸×7階」は21戸となるため、本シミュレーションではご指定の19戸を優先しています。実際の各階戸数は詳細設計により決定します。
延床面積
住戸専有面積
475㎡
+
共用廊下・共用階段・エレベーター・エントランス・PS・MB等
約105㎡
↓
延床面積 約580㎡
※共用廊下・共用階段等については、建築基準法上の容積率不算入制度を前提とした概算です。詳細設計および建築確認申請時に最終確認が必要です。
建ぺい率の検討
土地面積
142.60㎡
×
80%
↓
許容建築面積 約114.08㎡
延床約580㎡を7階建とすると、
1フロア平均
580㎡ ÷ 7階
↓
約82.9㎡
となります。
許容建築面積約114.08㎡に対して余裕があるため、建ぺい率上は比較的計画しやすいボリュームです。
また、販売資料では本物件は防火地域に指定されています。
耐火建築物等として一定の要件を満たす場合には、建ぺい率緩和の適用可能性もありますが、実際の適用については行政確認が必要です。
想定プラン
- S造7階建
- 25㎡住戸×19戸
- 各階2~3戸程度
- 住戸専有面積合計約475㎡
- 延床面積約580㎡
- エレベーター1基
- オートロック
- 宅配ボックス
- 防犯カメラ
- 駐輪場
- ごみ置場
駅徒歩2分という立地を考慮し、単に戸数を確保するだけではなく、新築25㎡クラスとして設備・デザイン面の商品力を高める計画が有効と考えます。
想定賃料
25㎡住戸
月額8.5万円~9.5万円
※販売資料には賃料情報の記載がありません。本記事上の事業シミュレーションとして設定した想定値であり、実際の募集賃料については周辺の新築・築浅物件を対象とした詳細な市場調査が必要です。
年間満室想定収入
月額8.5万円の場合
8.5万円 × 19戸 × 12か月
↓
約1,938万円
月額9.0万円の場合
9.0万円 × 19戸 × 12か月
↓
約2,052万円
月額9.5万円の場合
9.5万円 × 19戸 × 12か月
↓
約2,166万円
年間満室想定収入は、
約1,938万円~2,166万円
と試算します。
想定建築費
延床面積580㎡
↓
約175.45坪
↓
175.45坪 × 120万円
↓
約2億1,050万円
※東京都内S造7階建共同住宅として、本記事上の概算建築単価を120万円/坪として試算しています。杭工事、地盤改良、設備仕様、防火仕様、施工条件、資材価格等により大きく変動する可能性があります。
想定総事業費
土地価格
1億700万円
+
建築費
約2億1,050万円
↓
約3億1,750万円
※設計監理費、確認申請費、外構工事、地盤改良・杭工事、融資費用、税金等は含まない概算です。
想定表面利回り
年間満室想定収入
約1,938万円~2,166万円
÷
想定総事業費
約3億1,750万円
↓
約6.1%~6.8%
中間値となる月額9.0万円の場合は、
2,052万円 ÷ 3億1,750万円
↓
約6.5%
となります。
S-REALDEVEが東京案件で目安としている**表面利回り約6%**を上回る可能性があり、駅徒歩2分という立地条件も考慮すると、比較的バランスの良い事業性が期待できます。
また土地価格1億700万円に対して19戸を確保した場合、
1億700万円 ÷ 19戸
↓
1戸あたり土地取得原価 約563万円
となります。
この計画の良い点
✅ JR南武線「谷保」駅徒歩2分
✅ 近隣商業地域で高い土地利用効率
✅ 実効容積率約360%
✅ 約43坪の敷地で25㎡×19戸を検討可能
✅ 南側約6m公道・接道部分約10.87m
✅ 現況更地で既存建物の解体負担がない
✅ 25㎡×19戸による一定規模の収益性
✅ 駅近のため単身者向け賃貸需要を期待しやすい
✅ 長期保有だけでなく一棟収益物件としての出口戦略も検討しやすい
注意点
- 指定容積率400%に対し、道路幅員制限により実効容積率は約360%
- 住戸専有面積475㎡に対して容積率上の余裕は約38㎡のため、容積算入部分の精査が必要
- S造7階建となるため、構造躯体・耐火仕様・エレベーター等の建築コストが大きい
- 19戸を効率良く配置するため、階段・EV・廊下の詳細なコア計画が重要
- 防火地域としての耐火性能・設備仕様の確認が必要
- 駐輪場・ごみ置場等の必要台数・必要面積の確認が必要
- 国立市および東京都の共同住宅関連条例・要綱等の確認が必要
- 想定賃料8.5万円~9.5万円について詳細な市場調査が必要
- 建築費の変動が収益性に大きく影響する可能性
総合評価
東京都国立市富士見台1丁目は、JR南武線「谷保」駅徒歩2分という高い交通利便性と、近隣商業地域・指定容積率400%という高い土地利用ポテンシャルを兼ね備えた収益共同住宅向け用地です。
前面道路幅員約6.0mによる道路幅員制限を考慮すると、実効容積率は約360%となり、容積率算定対象面積は約513.36㎡。
今回想定した**S造7階建・25㎡住戸×19戸・延床約580㎡**の計画では、住戸専有面積475㎡がこの範囲内に収まり、建築ボリュームとして検討可能な計画です。
年間満室想定収入は約1,938万円~2,166万円。
土地価格1億700万円と概算建築費約2億1,050万円を合わせた想定総事業費は約3億1,750万円となり、概算表面利回りは**約6.1%~6.8%**と試算します。
特に中間賃料となる月額9.0万円を確保できれば、表面利回りは**約6.5%**となります。
東京案件として一定の収益性を確保しながら、駅徒歩2分という立地優位性による賃貸募集力と将来的な出口価値の両方を期待できる点が、本案件の大きな特徴です。
土地価格だけを見ると小規模案件より投資額は大きくなりますが、19戸という事業規模、高い容積消化率、駅近立地を総合すると、都市型収益マンション開発用地として詳細検討する価値の高い案件と判断しました。
※掲載内容について
本記事は販売資料および概算条件に基づき、S-REALDEVE独自の視点で事業性をシミュレーションした参考資料です。
販売資料から確認できる内容は、土地価格、土地面積、用途地域、建ぺい率、容積率、道路条件、交通条件、現況、法令上の制限等です。25㎡×19戸・S造7階建・延床約580㎡という建築計画、想定賃料、建築費、総事業費および利回りについては、本記事上の想定条件による試算です。
建築可能面積、容積率不算入、建ぺい率緩和、構造計画、建築費、賃料、条例適合性および収益性等については、詳細設計・行政協議・建築確認申請・市場調査等により最終確認が必要です。