【案件レビュー】大阪府豊中市向丘2丁目
木造3階建・25㎡×11戸の収益共同住宅を検討
今回検討したのは、大阪府豊中市向丘2丁目の売土地です。
土地面積は166.68㎡(約50.4坪)、販売価格は6,780万円。
大阪モノレール「少路」駅徒歩12分、第一種中高層住居専用地域・指定容積率200%という条件を活かし、今回は、木造3階建、25㎡住戸×11戸、延床約310㎡の収益共同住宅として事業性を検討しました。
物件概要
所在地:大阪府豊中市向丘2丁目
販売価格:6,780万円
土地面積:166.68㎡
最寄駅:大阪モノレール「少路」駅 徒歩12分
用途地域:第一種中高層住居専用地域
建ぺい率:60%
指定容積率:200%
敷地条件:角地
前面道路幅員:約6.7m
交通・立地条件
最寄りは、大阪モノレール「少路」駅 徒歩12分です。
駅徒歩10分以内ではありませんが、豊中市・少路周辺は大阪市中心部のワンルーム型案件とは異なり、北摂エリアとしての居住環境や住宅地としての価値も含めて評価したい立地です。
今回の計画では25㎡の単身者向け住戸を基本とし、新築・設備仕様・建物デザインによって賃貸商品としての競争力を高めることを想定します。
道路・敷地条件
本物件は角地で、前面道路幅員は約6.7mです。
第一種中高層住居専用地域のため、道路幅員による容積率制限を確認すると、
6.7m ×0.4
↓
268%となります。
指定容積率200%の方が厳しいため、
実効容積率200%を想定します。
容積率の検討
土地面積166.68㎡に対して、
166.68㎡ ×200%
↓
容積率算定上限 約333.36㎡です。
今回の住戸専有面積は、
25㎡ ×11戸
↓
275㎡です。
今回想定する延床面積は
約310㎡ですので、310㎡ ÷166.68㎡
↓
計画容積率 約186%となります。
指定・実効容積率200%以内に収まる想定であり、容積率については比較的余裕があります。
建ぺい率の検討
土地面積166.68㎡に対して、指定建ぺい率60%の場合、
166.68㎡ ×60%
↓
許容建築面積 約100.0㎡
となります。
延床310㎡を3階で単純平均すると、
310㎡ ÷3
↓
約103.3㎡/階です。
ここは今回の計画で重要な確認ポイントです。
単純平均では指定建ぺい率60%による約100㎡をわずかに上回ります。
ただし、本物件は角地のため、角地緩和が適用できるため建ぺい率70%となります。
70%の場合166.68㎡ ×70%
↓
約116.7㎡
となり、今回の3階建・延床310㎡の成立性は高まります。
住戸プラン
25㎡の1K~1DKを想定します。
設備仕様は、
- バス・トイレ別
- 独立洗面化粧台
- 室内洗濯機置場
- 浴室乾燥機
- 2口コンロ
- エアコン
- オートロック
- 宅配ボックス
- 防犯カメラ
- インターネット無料
を想定します。
北摂エリアであることを考えると、単純に戸数を詰め込むのではなく、外観・エントランス・内装仕様を少し高め、築浅競合との差別化を図ることも重要です。
想定賃料
今回の事業シミュレーションでは、新築25㎡住戸として、
月額6.8万円~7.3万円/戸
を想定します。
※販売資料には賃料情報がないため、これは現時点の事業シミュレーション用想定値です。実際の事業化に際しては、少路駅・向丘周辺の新築・築浅20~30㎡クラスの募集・成約事例による市場調査が必要です。
年間満室想定収入
月額6.8万円の場合
6.8万円 ×11戸 ×12か月
↓
897.6万円/年
月額7.3万円の場合
7.3万円 ×11戸 ×12か月
↓
963.6万円/年
したがって、年間満室想定収入 約898万円~964万円と試算します。
1戸あたり土地取得原価
土地価格6,780万円に対して11戸の場合、
6,780万円 ÷11戸
↓
約616万円/戸です。
大阪市内の高容積案件と比べると土地原価はやや高めですが、豊中市・北摂という立地価値を含めて評価する案件となります。
想定建築費
延床310㎡
↓
約93.8坪
今回は木造3階建共同住宅として、
坪95万円
で概算します。
93.8坪 ×95万円
↓
約8,910万円
と試算します。
※実際の建築費は、木造3階共同住宅の耐火・準耐火仕様、地盤、基礎、設備、外構、施工条件等によって変動します。
想定総事業費
土地価格
6,780万円
+
想定建築費
約8,910万円
↓
約1億5,690万円
※設計監理費、確認申請費、既存建物解体費、地盤改良、外構、融資費用、税金、各種負担金等は含まない概算です。
想定表面利回り
年間満室想定収入
約898万円~964万円
÷
想定総事業費 約1億5,690万円
↓
約5.7%~6.1%となります。
収益性改善シミュレーション
この案件では、木造3階建であることを活かして建築費をどこまで抑えられるかが重要です。
仮に建築単価を、坪95万円 → 坪85万円
まで合理化できれば、93.8坪 ×85万円
↓
約7,970万円となります。
土地価格との合計は、約1億4,750万円です。
年間満室収入963.6万円の場合、
963.6万円 ÷1億4,750万円
↓
表面利回り 約6.5%まで改善します。
さらに土地価格の交渉余地があれば、7%ラインに近づく可能性があります。
この計画の良い点
✅ 豊中市・北摂エリア
✅ 少路駅徒歩12分
✅ 約50坪のまとまった敷地
✅ 角地
✅ 前面道路約6.7m
✅ 実効容積率200%を確保できる想定
✅ 木造3階建による建築コスト抑制
✅ 25㎡×11戸を確保
✅ 延床310㎡でも容積率200%以内
✅ S造と比較して建築費・事業費を抑えられる可能性
✅ 将来的な一棟収益物件としての出口も検討可能
注意点
- 角地緩和による建ぺい率70%の適用可否を要確認
- 角地緩和が使えない場合は延床310㎡の配置調整が必要
- 25㎡×11戸を実際に配置できるか平面計画が必要
- 木造3階共同住宅としての防火・避難規定を確認
- 豊中市の共同住宅に関する条例・要綱を確認
- 11戸に必要な駐輪場・ごみ置場等のスペースを確認
- 駅徒歩12分のため賃料設定は慎重な市場調査が必要
- 想定賃料6.8~7.3万円は事業シミュレーション上の設定
- 建築費は仕様・地盤・施工条件によって変動
総合評価
豊中市向丘2丁目は、約50坪の角地・前面道路約6.7m・実効容積率200%という土地条件を活かした木造収益共同住宅候補です。
今回想定した、木造3階建、25㎡×11戸、延床約310㎡では、住戸専有面積合計275㎡、計画容積率は約186%となります。
土地価格6,780万円に対して11戸を確保した場合、
1戸あたり土地取得原価 約616万円です。
想定賃料を月額6.8~7.3万円とすると、年間満室想定収入は約898~964万円。
土地価格+坪95万円の概算建築費に対する表面利回りは、約5.7%~6.1%と試算します。
建築費を坪85万円程度まで合理化できれば、約6.5%まで改善する可能性があります。
本案件は、土地原価だけで高利回りを作る案件というより、「豊中・北摂の立地価値 × 角地 × 木造3階 × 11戸」というバランスを活かし、建築費を抑えながら賃貸商品としての質と将来の出口価値を確保する計画として評価します。
※掲載内容について
本記事は販売情報および概算条件を基に、S-REALDEVE独自の視点で事業性をシミュレーションした参考資料です。
建築可能面積、角地緩和、接道条件、条例適合性、防火・避難規定、構造計画、建築費、賃料および収益性については、行政調査・確定測量・詳細設計・建築確認申請・市場調査等による最終確認が必要です。