【案件レビュー】東京都台東区入谷1丁目
入谷駅徒歩3分|商業地域600%を活かしたS造11階・30㎡×10戸を検討
今回検討したのは、東京都台東区入谷1丁目の売土地です。
東京メトロ日比谷線「入谷」駅から徒歩約3分。販売価格は1億1,800万円、土地面積は62.88㎡です。約19坪というコンパクトな敷地ですが、商業地域・容積率600%、前面道路約15mという高い土地利用効率を活かし、今回は、
S造11階建
30㎡×10戸
延床約350㎡
として、新築収益共同住宅の成立性を検討します。
物件概要
所在地:東京都台東区入谷1丁目
販売価格:1億1,800万円
土地面積:62.88㎡(約19.02坪)
土地権利:所有権
最寄駅:東京メトロ日比谷線「入谷」駅 徒歩約3分
用途地域:商業地域
建ぺい率:80%
容積率:600%
防火指定:防火地域
接道:西側約15m公道
接道間口:約4.5m
現況:更地
この土地のポイント
本案件最大の特徴は、土地面積は約19坪と小さいものの、高容積率を活用して縦方向に建物を積み上げることで、都心型の収益共同住宅を検討できる土地です。
今回は10戸を想定するため、
1億1,800万円÷10戸=土地取得原価 約1,180万円/戸
となります。
大阪等の収益案件と比較すると土地原価は高くなりますが、入谷駅徒歩3分・台東区という資産性と出口価値を重視する案件です。
容積率・建築ボリューム
前面道路は約15mです。
商業地域における道路幅員による容積率制限を確認すると、
15m×0.6=900%となります。
指定容積率600%の方が小さいため、
実効容積率600%
として検討できます。
土地62.88㎡に対して、
62.88㎡×600%
=約377.3㎡が容積対象床面積の上限目安です。
今回の想定延床面積は350㎡なので、
350㎡÷62.88㎡
=約556.6%
となります。
建ぺい率
建ぺい率80%の場合、62.88㎡×80%
=約50.3㎡が建築面積の上限目安です。
想定建築プラン
今回の想定は、
S造11階建
30㎡×10戸
延床約350㎡
です。
住戸専有面積は、
30㎡×10戸=300㎡
となります。
延床350㎡との差額は、
350㎡-300㎡=約50㎡
- エントランス
- EV
- 階段
- 共用廊下
- PS
- その他共用部分
として想定します。
基本的な構成イメージは、
1階
エントランス・EV・階段・設備等
2階~11階30㎡×1戸/階
合計10戸
30㎡住戸の商品性
今回は20~25㎡のワンルームではなく約30㎡
駅徒歩3分という立地を考えると、単純に戸数を増やすよりも、
「少し広めの都心型単身・DINKS向け住戸」
として差別化する戦略が考えられます。
設備についても、
- バス・トイレ別
- 独立洗面台
- 2口以上のコンロ
- 浴室乾燥
- オートロック
- 宅配ボックス
- 防犯カメラ
- インターネット設備
など、都心賃貸としての商品力を確保することを想定します。
土地取得原価
土地価格は1億1,800万円。
10戸で割ると、
1億1,800万円÷10戸=
約1,180万円/戸
土地原価自体は高めですが、
入谷駅徒歩3分
台東区
商業地域600%
15m公道
という立地条件を考慮すると、収益性だけでなく将来的な売却価格も含めて評価すべき案件です。
収益シミュレーション
ここからの賃料・建築費は販売資料に記載されたものではなく、S-REALDEVEによる事業検討上の想定値です。
30㎡前後の新築住戸として、
想定賃料:月額14.5~16.0万円/戸
で簡易試算します。
月額14.5万円の場合
14.5万円×10戸×12か月
=年間1,740万円
月額16.0万円の場合
16万円×10戸×12か月
=年間1,920万円
したがって、
年間満室想定収入 約1,740~1,920万円
とします。
想定建築費
延床350㎡は、約105.9坪
東京のS造共同住宅として、今回の簡易シミュレーションでは、
坪135万円を想定します。
105.9坪×135万円=
約1億4,300万円です。
※11階建、高度な耐火仕様、EV、杭・地盤条件、構造計画、設備仕様等によって実際の建築費は大きく変動します。
想定総事業費
土地価格
1億1,800万円
+
想定建築費
約1億4,300万円
=約2億6,100万円
※設計監理費、地盤改良・杭工事、外構、融資費用、登記費用、税金、各種負担金等を含まない簡易試算です。
想定表面利回り
年間満室収入1,740万円の場合、
1,740万円÷2億6,100万円
=約6.7%
年間満室収入1,920万円の場合、
1,920万円÷2億6,100万円
=約7.4%
したがって、
想定表面利回り 約6.7~7.4%
となります。
東京・台東区・駅徒歩3分という立地で7%前後が見えてくるのであれば、事業性はかなり興味深い水準です。
この土地の良い点
✅ 東京メトロ「入谷」駅徒歩3分
✅ 台東区という高い資産性
✅ 商業地域・容積率600%
✅ 前面道路約15m
✅ 容積率の道路幅員制限なし
✅ 更地
✅ 30㎡×10戸による商品性
✅ S造11階による土地の高度利用
✅ 将来の出口戦略を描きやすい立地
注意点
一方、本案件では以下の確認が非常に重要です。
- 約4.5mという接道間口での平面成立性
- S造11階建の構造計画
- EV・階段配置
- 防火地域への対応
- 避難経路
- 採光・換気
- 東京都建築安全条例
- 共同住宅として必要な接道・避難条件
- 30㎡×10戸の詳細プラン
- 杭・地盤条件
- 建築費の精査
- 実勢賃料
- 日影・斜線・その他法令制限
特に本案件は、「間口に対して背の高い計画になるため、経済成立が難しくなる可能性が高い」ことが注意点となります。
東京都台東区入谷1丁目は、
「入谷駅徒歩3分 × 商業地域600% × S造11階 × 30㎡×10戸」
という都心型収益共同住宅を検討できる案件です。
土地面積62.88㎡に対し、容積対象床面積上限は約377㎡。
今回の延床350㎡は、容積率約556.6%
となるため、指定容積率600%の範囲内です。
さらに、30㎡×10戸、住戸専有面積300㎡、延床約350㎡
となり、想定表面利回り 約6.7~7.4%が見込まれるシミュレーションとなります。
したがって、本案件は、「高容積率を活かした都心狭小・高層開発候補」と判断します。
※掲載内容について
販売価格1億1,800万円、土地62.88㎡、入谷駅徒歩約3分、商業地域、建ぺい率80%、容積率600%、防火地域、西側約15m公道、接道間口約4.5m、更地です。
S造11階建・30㎡×10戸・延床約350㎡、想定賃料、建築費、総事業費および表面利回りは事業シミュレーション上の想定です。
実際の建築可否、容積対象床面積、避難計画、東京都建築安全条例への適合、構造計画、建築費、賃料および収益性については、行政調査・現地調査・詳細設計・市場調査等による最終確認が必要です。