【案件レビュー】堺市堺区北三国ヶ丘町7丁
S造9階・25㎡×17戸の収益共同住宅を検討
今回検討したのは、堺市堺区北三国ヶ丘町7丁の売土地です。
JR阪和線「堺市」駅徒歩3分。
駅近かつ商業地域に位置する約127㎡の土地について、**S造9階建・25㎡×17戸・延床約550㎡**の都市型収益共同住宅として成立性を検討しました。販売資料では、土地127.75㎡、商業地域、建蔽率80%・容積率400%、北側公道約21.6m接道、JR阪和線「堺市」駅徒歩3分、現況建物有の土地として紹介されています。
物件概要
- 所在地:堺市堺区北三国ヶ丘町7丁
- 交通:JR阪和線「堺市」駅 徒歩3分
- 土地価格:6,200万円
- 土地面積:127.75㎡
- 用途地域:商業地域
- 建蔽率:80%
- 指定容積率:400%
- 接道:北側公道 約21.6m
- 権利:所有権
- 現況:建物有
- セットバック:なし
- 私道負担:なし
ボリューム検討
今回は、駅近立地と商業地域400%の容積を活かし、S造9階建の共同住宅を想定します。
想定建物
- 構造:S造
- 階数:9階建
- 戸数:17戸
- 住戸面積:約25㎡/戸
- 専有面積合計:約425㎡
- 延床面積:約550㎡
- 想定間取り:1K~1DK
- エレベーター:あり想定
25㎡タイプを採用することで、単身者向けとしては比較的居住性を確保しやすく、駅近の都市型賃貸住宅として商品性を持たせやすい計画です。
容積率の考え方
本件の指定容積率は**400%**です。
商業地域の道路幅員による容積率制限は、
前面道路幅員 × 0.6
で考えます。
前面道路は約21.6mのため、
21.6m × 0.6 = 1,296%
となり、道路幅員による制限は問題ありません。
したがって、実際の上限は**指定容積率400%**となります。
容積対象床面積の目安
127.75㎡ × 400% = 約511.0㎡
今回の計画は、**25㎡×17戸=専有面積約425㎡**を基本に、共用廊下・階段・EVホール等の共用部を整理しながら、**延床約550㎡**を想定するものです。
商業地域の高容積地では、専有面積をしっかり確保しつつ、共用部の容積不算入を適切に活用できるかが、計画成立のポイントになります。
建築計画イメージ
想定構成
- 1階:住戸1戸、エントランス、EV、共用階段、メール・宅配スペース等
- 2階~9階:各階2戸を基本配置
- 合計:17戸
専有面積は、25㎡ × 17戸 = 約425㎡です。
これに共用廊下、階段、EV、設備スペース等を加え、**延床約550㎡**とするイメージです。
賃料想定
JR阪和線「堺市」駅徒歩3分、25㎡クラスの新築住戸という条件を踏まえ、ここでは
想定賃料:8.5万円/戸前後
として試算します。
満室想定年収
8.5万円 × 17戸 × 12か月= 1,734万円/年
収益シミュレーション
土地費
6,200万円
建築費
S造9階建・延床約550㎡
約166.4坪
S造建築費を概算で、約120万円/坪とすると、
166.4坪 × 120万円
= 約1億9,970万円
土地+建物
6,200万円 + 1億9,970万円
= 約2億6,170万円
※上記は土地費+概算建築費による簡易試算です。
※実際には、解体費・設計監理料・確認申請費・外構工事・地盤改良・インフラ引込・登記費用・融資費用・各種税金等を別途見込む必要があります。
想定表面利回り
年間満室賃料1,734万円の場合、
1,734万円 ÷ 2億6,170万円 × 100
= 約6.6%
となります。
大阪エリアで当社が一つの目安とする**表面利回り7%**にはやや届かないものの、駅徒歩3分・商業地域400%の資産性を考えると、十分検討余地のある水準です。
賃料別シミュレーション
| 想定賃料 | 年間満室収入 | 想定表面利回り |
|---|---|---|
| 8.0万円 | 1,632万円 | 約6.2% |
| 8.5万円 | 1,734万円 | 約6.6% |
| 9.0万円 | 1,836万円 | 約7.0% |
| 9.5万円 | 1,938万円 | 約7.4% |
この案件では、1戸あたり月額9.0万円前後を確保できるかが、7%ライン到達のポイントになります。
この案件の良い点
1.JR堺市駅徒歩3分
販売資料でも、JR阪和線「堺市」駅徒歩3分とされており、通勤・通学利便性の高い立地です。単身者向け賃貸住宅として募集力を確保しやすい点が大きな魅力です。
2.商業地域・容積率400%
土地127.75㎡に対し、商業地域400%という高い容積率が設定されており、小さすぎず大きすぎない土地で、都市型共同住宅を組み立てやすい条件です。
3.前面道路約21.6m
前面道路が広いため、道路容積制限を気にせず指定容積率を活かしやすい案件です。高層共同住宅としての計画自由度も高めです。
4.生活利便施設が近い
周辺環境として、コンビニ・スーパー・公園・小学校が徒歩5分圏内にある点も、立地評価のプラス材料です。
注意点
1.現況建物あり
現況は建物有となっているため、解体費用を事業費に見込む必要があります。
2.S造9階建の建築コスト
本案件は低層木造ではなくS造9階建を前提とするため、建築費が大きくなりやすい案件です。施工単価やEVを含む共用部計画によって、収益性が左右されます。
3.17戸計画の平面効率
25㎡×17戸を成立させるには、
- EV
- 共用廊下
- 共用階段
- メータースペース
- ゴミ置場
- 駐輪場
- 避難計画
などを含めた詳細なボリューム検討が不可欠です。
4.賃料査定が重要
概算では、表面利回り7%には月額9.0万円前後が一つの目安となります。駅近立地を踏まえても、実際の市場賃料を慎重に査定することが必要です。
総合評価
堺市堺区北三国ヶ丘町7丁は、
JR堺市駅徒歩3分・商業地域・容積率400%・前面道路約21.6m
という条件を活かし、
**S造9階建・25㎡×17戸・延床約550㎡**の都市型収益共同住宅として検討しやすい案件です。
想定賃料8.5万円/戸で試算した場合、土地+建物ベースで表面利回り約6.6%。
9.0万円前後の賃料確保ができれば、7%ラインも視野に入る案件です。
堺市駅徒歩3分という立地は、入居募集・出口戦略の両面で評価しやすく、利回りだけでなく資産性も意識した案件として前向きに検討できる土地だと考えます。
※本記事は公開資料をもとにした簡易的な事業性検討です。想定建物・賃料・建築費等は当社による概算検討であり、実際の建築可否・収益性・法令適合性を保証するものではありません。計画にあたっては、行政・設計者・施工会社等への確認が必要です。
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