【案件レビュー】大阪市西成区潮路2丁目
木造3階・20㎡×6戸の収益共同住宅を検討
今回検討したのは、大阪市西成区潮路2丁目の売土地です。
大阪メトロ四つ橋線「岸里」駅徒歩4分、さらに大阪メトロ堺筋線「天下茶屋」駅徒歩8分。
交通利便性の高い住宅地に位置する土地について、**木造3階建・20㎡×6戸・延床約150㎡の収益共同住宅として成立性を検討しました。土地面積116.13㎡、第1種住居地域、建蔽率80%・容積率300%、東側公道約4m・南側約3m、古家有・居住中の土地となります。
物件概要
- 所在地:大阪市西成区潮路2丁目
- 交通:大阪メトロ四つ橋線「岸里」駅 徒歩4分
- 交通:大阪メトロ堺筋線「天下茶屋」駅 徒歩8分
- 土地価格:3,290万円
- 土地面積:116.13㎡
- 用途地域:第1種住居地域
- 建蔽率:80%
- 指定容積率:300%
- 接道:東側公道 約4m、南側約3m
- 現況:古家有・居住中
- その他:準防火地域
- 備考:セットバック後 約26.59坪(約87.9㎡)
本件は公簿面積自体は116.13㎡ありますが、販売資料上はセットバック後の有効面積が約26.59坪とされており、実際の建築計画ではこの有効面積ベースでの検討が重要になります。
ボリューム検討
今回は、セットバック後の有効敷地を前提として、
木造3階建
20㎡×6戸
延床約150㎡
を想定します。
想定建物
- 構造:木造
- 階数:3階建
- 戸数:6戸
- 住戸面積:約20㎡/戸
- 専有面積合計:約120㎡
- 延床面積:約150㎡
- 想定間取り:1R~1K
基本的には、
1フロア2戸 × 3階 = 6戸
をベースとした小規模共同住宅を想定します。
20㎡タイプとすることで、限られた敷地条件の中でも戸数を確保しやすく、岸里・天下茶屋エリアの単身需要を狙う計画です。
容積率の考え方
本件の指定容積率は**300%**です。
ただし、第1種住居地域の道路幅員による容積率制限は、
前面道路幅員 × 0.4
で考えます。
本件は東側約4m、南側約3m道路に接していますが、建築計画上はセットバック後の扱いも踏まえ、実務上は4m道路を前提に160%程度で見るのが基本になります。
容積対象床面積の目安
セットバック後の有効敷地を約87.9㎡とすると、
約87.9㎡ × 160% = 約140.6㎡
が容積対象床面積の目安になります。
今回の計画では延床約150㎡を想定していますが、共同住宅の共用階段・共用廊下等の容積率不算入部分を適切に整理しながら成立性を検討する前提です。
建蔽率の考え方
建蔽率80%を有効敷地約87.9㎡に単純適用すると、
約87.9㎡ × 80% = 約70.3㎡
が建築面積の目安です。
延床150㎡を3層で割ると、
150㎡ ÷ 3階 = 約50㎡/階
となるため、建蔽率の面では成立しやすい条件です。
建築計画イメージ
想定構成
- 1階:住戸2戸、共用階段、メール・ゴミ置場等
- 2階:住戸2戸
- 3階:住戸2戸
合計、
20㎡ × 6戸 = 専有面積約120㎡
を基本とし、共用部を含めて**延床約150㎡**とするイメージです。
岸里駅徒歩4分・天下茶屋駅徒歩8分という利便性を考えると、コンパクトでも回転の良い単身者向け住宅として商品化しやすい立地です。
賃料想定
岸里・天下茶屋エリアの駅徒歩圏、新築20㎡クラスの住戸を前提に、ここでは
想定賃料:6.8万円/戸前後
として試算します。
満室想定年収
6.8万円 × 6戸 × 12か月
= 489.6万円/年
収益シミュレーション
土地費
3,290万円
建築費
木造3階建・延床約150㎡
約45.4坪
木造建築費を概算で、
約80万円/坪
とすると、
45.4坪 × 80万円
= 約3,630万円
土地+建物
3,290万円 + 3,630万円
= 約6,920万円
※上記は土地費+概算建築費による簡易試算です。
※実際には、解体費・設計監理料・確認申請費・外構・地盤改良・インフラ・登記費用・融資費用・税金等を別途見込む必要があります。
想定表面利回り
年間満室賃料489.6万円の場合、
489.6万円 ÷ 6,920万円 × 100
= 約7.1%
となります。
大阪エリアで当社が一つの目安とする**表面利回り7%**を概ね満たす水準です。
賃料別シミュレーション
| 想定賃料 | 年間満室収入 | 想定表面利回り |
|---|---|---|
| 6.3万円 | 453.6万円 | 約6.6% |
| 6.5万円 | 468.0万円 | 約6.8% |
| 6.8万円 | 489.6万円 | 約7.1% |
| 7.0万円 | 504.0万円 | 約7.3% |
この案件では、1戸あたり月額6.8万円前後を確保できるかが、事業性判断の一つのポイントになります。
この案件の良い点
1.岸里駅徒歩4分・天下茶屋駅徒歩8分
2駅利用が可能で、都心アクセス・生活利便性の両面で評価しやすい立地です。特に単身向け賃貸住宅との相性が良い条件です。
2.土地価格3,290万円
西成区内の駅近立地としては、比較的事業収支を組みやすい価格帯です。土地取得コストを抑えながら収益性を検討できます。
3.木造3階・6戸の組み立てがしやすい
大規模S造ではなく、木造3階の小規模共同住宅とすることで、総事業費を比較的コンパクトにまとめやすい案件です。
4.大阪基準7%前後を狙いやすい
想定賃料6.8万円で試算すると、土地+建物ベースで**表面利回り約7.1%**となり、大阪基準に近い水準が見えてきます。
総合評価
大阪市西成区潮路2丁目は、
岸里駅徒歩4分・天下茶屋駅徒歩8分・土地3,290万円
という条件を活かし、
**木造3階建・20㎡×6戸・延床約150㎡**の小規模収益共同住宅として検討しやすい案件です。
本件のポイントは、セットバック後の有効敷地で計画を整理しながら、無理のない6戸計画にまとめることです。
派手な大型案件ではありませんが、総事業費を抑えつつ、大阪基準7%前後を狙える小規模木造収益案件として十分検討価値があります。
大規模高層案件のような爆発力はありませんが、土地価格と建築規模のバランスが取りやすい小規模収益案件として、前向きに検討できる土地だと考えます。
※本記事は公開資料をもとにした簡易的な事業性検討です。想定建物・戸数・賃料・建築費等は当社による概算検討であり、実際の建築可否・収益性・法令適合性を保証するものではありません。計画にあたっては、行政への最終協議が必要です。