【案件レビュー】荒川区荒川1丁目
S造5階・25㎡×10戸の収益共同住宅を検討
今回検討したのは、東京都荒川区荒川1丁目の売土地です。
東京メトロ日比谷線「三ノ輪」駅徒歩11分、都電荒川線「荒川一中前」駅徒歩2分。
都心アクセスと生活利便性を備えた立地に位置する約87㎡の土地について、**S造5階建・25㎡×10戸・延床約300㎡**の収益共同住宅として成立性を検討しました。
土地87.51㎡、準工業地域、建蔽率80%・容積率300%、所有権、更地、準防火地域、第三種高度地区、荒川一丁目地区計画内の土地の紹介です。
物件概要
- 所在地:東京都荒川区荒川1丁目
- 交通:東京メトロ日比谷線「三ノ輪」駅 徒歩11分
- 交通:都電荒川線「荒川一中前」駅 徒歩2分
- 土地価格:6,350万円
- 土地面積:87.51㎡
- 用途地域:準工業地域
- 建蔽率:80%
- 指定容積率:300%
- 権利:所有権
- 現況:更地
- 防火指定:準防火地域
- その他:第三種高度地区、荒川一丁目地区計画
ボリューム検討
今回は、都心寄り立地と土地条件を活かし、
S造5階建
25㎡×10戸
延床約300㎡
を想定します。
想定建物
- 構造:S造
- 階数:5階建
- 戸数:10戸
- 住戸面積:約25㎡/戸
- 住戸面積合計:約250㎡
- 共用部:約50㎡
- 延床面積:約300㎡
- 想定間取り:1K~1DK
基本的には、
1フロア2戸 × 5階 = 10戸
をベースにした都市型共同住宅を想定します。
容積率の考え方
今回の検討では、ご指示いただいたルールに基づき、
- 容積率算定対象は住戸部分のみ
- 共用階段・共用廊下は容積率算定に含めない
- ただし延床面積には含める
という前提で整理します。
容積率算定対象
土地87.51㎡ × 指定容積率300%
= 約262.53㎡
今回の住戸面積は、25㎡ × 10戸 = 250㎡です。
したがって、住戸部分250㎡は容積率300%の範囲内に収まる計画です。
そのうえで、
- 共用階段
- 共用廊下
- メータースペース等
として約50㎡を見込み、
延床約300㎡
として計画する考え方です。
建蔽率の考え方
指定建蔽率80%を単純適用すると、
87.51㎡ × 80% = 約70.0㎡
が建築面積の目安です。
延床300㎡を5階で割ると、
300㎡ ÷ 5階 = 約60㎡/階
となるため、建蔽率の面では成立しやすい水準です。
また、本件は準防火地域であり、S造による耐火・準耐火建築物として計画する前提で整理しやすい案件です。
建築計画イメージ
想定構成
- 1階:住戸2戸、エントランス、共用階段、メール・宅配スペース等
- 2階:住戸2戸
- 3階:住戸2戸
- 4階:住戸2戸
- 5階:住戸2戸
合計、
- 住戸部分:25㎡ × 10戸 = 約250㎡
- 共用部:約50㎡
- 延床面積:約300㎡
を想定します。
敷地規模は約87㎡とコンパクトですが、都心部の都市型収益案件としては、縦方向に積み上げて戸数を確保するタイプの土地です。
賃料想定
三ノ輪駅徒歩11分、都電荒川線徒歩2分、新築25㎡クラスの住戸という条件を踏まえ、ここでは
想定賃料:9.5万円/戸前後
として試算します。
満室想定年収
9.5万円 × 10戸 × 12か月
= 1,140万円/年
収益シミュレーション
土地費
6,350万円
建築費
S造5階建・延床約300㎡
約90.8坪
S造建築費を概算で、
約120万円/坪
とすると、
90.8坪 × 120万円
= 約1億890万円
土地+建物
6,350万円 + 1億890万円
= 約1億7,240万円
※上記は土地費+概算建築費による簡易試算です。
※実際には、設計監理料・確認申請費・外構・地盤改良・設備負担・登記費用・融資費用・税金等を別途見込む必要があります。
想定表面利回り
年間満室賃料1,140万円の場合、
1,140万円 ÷ 1億7,240万円 × 100
= 約6.6%
となります。
東京エリアで当社が一つの目安とする**表面利回り6%**を上回る水準です。
賃料別シミュレーション
| 想定賃料 | 年間満室収入 | 想定表面利回り |
|---|---|---|
| 9.0万円 | 1,080万円 | 約6.3% |
| 9.5万円 | 1,140万円 | 約6.6% |
| 10.0万円 | 1,200万円 | 約7.0% |
| 10.5万円 | 1,260万円 | 約7.3% |
この案件では、1戸あたり月額9.5万円前後を確保できるかが、事業性判断の重要なポイントになります。
この案件の良い点
1.都心アクセスと路面電車駅近の立地
「三ノ輪」駅徒歩11分に加え、「荒川一中前」駅徒歩2分という条件は、生活動線の面でも一定の強みがあります。
2.更地で検討しやすい
販売資料では更地とされており、解体工程を前提にしない分、初期検討を進めやすい案件です。
3.容積率300%を活かしやすい
今回の新ルールに基づき、住戸250㎡のみを容積対象とすることで、10戸計画を比較的整理しやすい案件です。
4.25㎡×10戸の商品性
20㎡未満の極小住戸ではなく、25㎡クラスを確保することで、単身者向け賃貸として募集競争力を持たせやすい点が魅力です。
5.東京基準6%を上回る試算
土地+建物ベースでも、想定賃料9.5万円で**表面利回り約6.6%**となり、東京案件としては十分検討余地があります。
総合評価
荒川区荒川1丁目は、
更地・準工業地域・容積率300%・都心寄り立地
という条件を活かし、
**S造5階建・25㎡×10戸・延床約300㎡**の都市型収益共同住宅として検討価値の高い案件です。
今回のポイントは、住戸面積250㎡のみを容積率算定対象とし、共用部50㎡を加えて延床300㎡で整理することです。
この前提により、コンパクトな土地でも10戸計画を成立させる可能性が高まり、想定賃料9.5万円で**表面利回り約6.6%**という水準が見えてきます。
利回りだけでなく、都心寄り立地で一定の資産性も意識できる収益案件として、前向きに検討できる土地だと考えます。
※本記事は公開資料をもとにした簡易的な事業性検討です。想定建物・戸数・賃料・建築費等は当社による概算検討であり、実際の建築可否・収益性・法令適合性を保証するものではありません。計画にあたっては行政の最終確認が必要です。