【案件レビュー】足立区青井5丁目
S造8階・25㎡×22戸の収益共同住宅を検討
今回検討したのは、東京都足立区青井5丁目の売土地です。
つくばエクスプレス「青井」駅徒歩13分。約157㎡の土地について、**S造8階建・25㎡×22戸・延床約680㎡**の都市型収益共同住宅として成立性を検討しました。
土地157.14㎡、準工業地域、建蔽率60%・容積率400%、北側約24.9m公道、間口約8.4m、建築条件なし、現況建物ありの土地であり、販売価格は7,480万円です。
物件概要
- 所在地:東京都足立区青井5丁目
- 交通:つくばエクスプレス「青井」駅 徒歩13分
- 交通:つくばエクスプレス「六町」駅 徒歩14分
- 土地価格:7,480万円
- 土地面積:157.14㎡
- 用途地域:準工業地域
- 建蔽率:60%
- 指定容積率:400%
- 接道:北側公道 約24.9m
- 接道間口:約8.4m
- 防火指定:防火地域
- 建築条件:なし
- 現況:建物あり
以上は販売資料記載によるものです。
ボリューム検討
今回の想定計画は、
S造8階建
25㎡×22戸
延床約680㎡
です。
想定建物
- 構造:S造
- 階数:8階建
- 戸数:22戸
- 住戸面積:約25㎡/戸
- 住戸面積合計:約550㎡
- 共用部:約130㎡
- 延床面積:約680㎡
- 想定間取り:1K~1DK
- エレベーター:あり想定
22戸という戸数を確保しながら、1戸25㎡とすることで、単身者向け住宅として一定の居住性を確保する計画です。
容積率の考え方
指定容積率は**400%**です。
準工業地域で前面道路約24.9mのため、道路幅員による容積率制限は今回ほぼ問題にならず、指定容積率400%を上限として検討します。
容積率算定対象
157.14㎡ × 400%
= 約628.6㎡
今回の住戸部分は、
25㎡ × 22戸
= 550㎡
です。
したがって、
550㎡ < 約628.6㎡
となり、住戸部分は容積率の範囲内に収まります。
さらに、
- 共用階段
- 共用廊下
- EVホール
- エントランス
- その他共用部分
を約130㎡見込み、
住戸550㎡+共用部130㎡
= 延床約680㎡
とする計画です。
建蔽率の検討
指定建蔽率60%の場合、
157.14㎡ × 60%
= 約94.3㎡
が建築面積の目安です。
延床680㎡を8階で単純平均すると、
680㎡ ÷ 8階
= 約85㎡/階
となります。
本件は防火地域のため、S造8階建では耐火建築物としての計画が基本となり、建蔽率緩和の適用についても詳細設計時に確認します。
建築計画イメージ
一例として、
1階
- 住戸1戸
- エントランス
- EV
- 共用階段
- メール・宅配ボックス
- ゴミ置場等
2階~8階
- 各階3戸を基本配置
とすると、
1戸+3戸×7階=22戸
となります。
この構成であれば、1階に必要な共用設備を集約しつつ、上階で効率よく住戸数を確保できます。
賃料想定
ここからは事業性確認のための概算条件です。
青井駅徒歩13分、新築25㎡クラスの住戸を前提に、今回は、
想定賃料:8.5万円/戸
として試算します。
満室想定年収
8.5万円 × 22戸 × 12か月
= 2,244万円/年
収益シミュレーション
土地費
7,480万円
建築費
S造8階建・延床680㎡
約205.7坪
S造建築費を概算で、
120万円/坪
とすると、
205.7坪 × 120万円
= 約2億4,680万円
土地+建物
7,480万円 + 約2億4,680万円
= 約3億2,160万円
想定表面利回り
年間満室賃料2,244万円の場合、
2,244万円 ÷ 3億2,160万円 ×100
= 約7.0%
となります。
東京エリアで当社が一つの目安としている**表面利回り6%**を上回る試算です。
賃料別シミュレーション
| 想定賃料 | 年間満室収入 | 想定表面利回り |
|---|---|---|
| 8.0万円 | 2,112万円 | 約6.6% |
| 8.5万円 | 2,244万円 | 約7.0% |
| 9.0万円 | 2,376万円 | 約7.4% |
| 9.5万円 | 2,508万円 | 約7.8% |
今回の概算では、月額8万円程度でも表面利回り6%台半ばとなります。
そのため、賃料だけでなく、S造8階の実際の施工単価と22戸を効率良く納められるかが事業性判断の中心になります。
この案件の良い点
1.土地約157㎡に容積率400%
約47.5坪の土地に対して容積率400%が設定されており、都市型共同住宅として十分な住戸面積を確保できます。
2.前面道路約24.9m
北側の前面道路が非常に広く、道路幅員による容積率低下を気にせず計画しやすい土地です。
3.間口約8.4m
高層共同住宅では間口寸法が計画効率に大きく影響します。
約8.4mの間口があることで、EV・階段・住戸配置を比較的組み立てやすい条件です。
4.25㎡×22戸のスケールメリット
22戸まで確保することで、土地7,480万円の取得原価を戸数で分散しやすくなります。
1戸あたりの土地価格は概算で、
約340万円/戸
となります。
5.概算利回りに余裕
想定賃料8.5万円では表面利回り約7.0%となり、東京基準6%に対して一定の余裕があります。
実際には、
- 解体費
- 設計監理費
- 確認申請
- 構造計算
- 地盤・杭
- 外構
- インフラ
- 登記
- 融資費用
- 税金
等が加わるため、総事業費ベースの利回りは低下します。
総合評価
足立区青井5丁目は、
土地157.14㎡・容積率400%・前面道路約24.9m・間口約8.4m
という条件を活かし、
S造8階建・25㎡×22戸・延床約680㎡
の中規模都市型収益共同住宅として、非常に検討しやすい案件です。
今回の計画では、
**住戸部分550㎡**を容積率算定対象とし、
**共用部約130㎡**を加えて延床680㎡としています。
概算では、
土地+建物:約3億2,160万円
に対し、
年間満室賃料:約2,244万円
表面利回り:約7.0%
となりました。
東京案件としては、戸数・土地取得価格・収益性のバランスが比較的良い案件と考えます。
高層S造案件としては収益性にも比較的余裕があり、詳細ボリューム・建築費査定へ進める価値の高い案件と考えます。
※本記事は販売資料をもとにした簡易的な事業性検討です。想定建物・戸数・賃料・建築費等は当社による概算であり、実際の建築可否・法令適合性・収益性を保証するものではありません。詳細計画にあたっては、行政への最終確認が必要です。