【案件レビュー】足立区中央本町1丁目
S造8階・25㎡×30戸の収益共同住宅を検討
今回検討したのは、東京都足立区中央本町1丁目の売土地です。
東武スカイツリーライン「梅島」駅徒歩11分。
約264㎡の土地について、**S造8階建・25㎡×30戸・住戸面積750㎡・延床約910㎡**の都市型収益共同住宅として、成立性を検討しました。
価格2億2,000万円、土地面積264.47㎡、所有権、現況更地、北側公道約9.5m、用途地域は近隣商業地域と準工業地域にまたがり、建蔽率は80%/60%、容積率は300%/400%、また中央本町地区地区計画・防火地域ありとなります。
物件概要
- 所在地:東京都足立区中央本町1丁目20-8
- 交通:東武スカイツリーライン「梅島」駅 徒歩11分
- 土地価格:2億2,000万円
- 土地面積:264.47㎡(約80.00坪)
- 土地権利:所有権
- 地目:宅地
- 用途地域:①近隣商業地域 ②準工業地域
- 建蔽率:①80% ②60%
- 容積率:①300% ②400%
- 高度地区:①第3種 ②第3種
- 地区計画:中央本町地区地区計画
- 防火地域:あり
- 接道:北側公道 約9.5m
- 現況:更地
- 引渡時期:即時
ボリューム検討
今回は、土地規模と前面道路条件を活かし、
S造8階建
25㎡×30戸
住戸面積750㎡
延床約910㎡
を想定します。
想定建物
- 構造:S造
- 階数:8階建
- 戸数:30戸
- 住戸面積:25㎡/戸
- 住戸面積合計:750㎡
- 共用部:約160㎡
- 延床面積:約910㎡
- 想定間取り:1K中心
- エレベーター:あり想定
1戸25㎡とすることで、単身者向け新築共同住宅として一定の居住性を確保しつつ、30戸のボリューム確保を目指す計画です。
容積率の考え方
販売資料上、本件は近隣商業地域(300%)と準工業地域(400%)にまたがる土地です。
ただし、販売資料では本件を
「近隣商業地域含む約80坪 容積300% 開発用地」
として訴求しているため、今回の検討では安全側に300%ベースで整理します。
容積率算定対象
土地264.47㎡ × 300%
= 約793.4㎡
今回の計画では、
25㎡ × 30戸 = 750㎡
を住戸部分として設定しています。
したがって、
住戸部分750㎡ < 約793.4㎡
となり、今回の計画は住戸部分ベースでは容積率の範囲内に収まります。
今回は、
- 住戸部分:750㎡
- 共用部:約160㎡
- 延床面積:約910㎡
として計画しています。
建蔽率の考え方
本件は**近隣商業地域(建蔽率80%)と準工業地域(建蔽率60%)**にまたがるため、厳密には用途境界による加重平均または配置計画に応じた整理が必要です。
ただし、延床910㎡を8階で単純平均すると、
910㎡ ÷ 8階 = 約113.8㎡/階
となります。
土地全体264.47㎡に対してこの床面積であれば、建築面積としては十分検討可能な水準です。
また、本件は防火地域のため、S造8階建の中高層共同住宅との相性も良い土地と考えられます。
建築計画イメージ
一例として、以下のような構成が考えられます。
想定構成
- 1階:住戸2戸+エントランス+メール・宅配+EV+階段+管理・設備スペース
- 2階~8階:各階4戸ずつ
- 合計:30戸
この場合、
- 1階:2戸
- 2~8階:4戸 × 7フロア = 28戸
- 合計:30戸
となります。
高層化しすぎず、8階建で30戸を確保する都市型収益マンションとして、比較的整理しやすいプランです。
賃料想定
梅島駅徒歩11分、新築25㎡クラスの住戸を前提として、ここでは
想定賃料:9.5万円/戸
で試算します。
満室想定年収
9.5万円 × 30戸 × 12か月
= 3,420万円/年
収益シミュレーション
土地費
2億2,000万円
建築費
S造8階建・延床約910㎡
約275.3坪
S造建築費を概算で、
120万円/坪とすると、
275.3坪 × 120万円
= 約3億3,040万円
土地+建物
2億2,000万円 + 3億3,040万円
= 約5億5,040万円
※上記は土地費+概算建築費による簡易試算です。
※実際には、設計監理料・確認申請費・外構・地盤改良・杭工事・登記費用・融資費用・税金等を別途見込む必要があります。
想定表面利回り
年間満室賃料3,420万円の場合、
3,420万円 ÷ 5億5,040万円 × 100
= 約6.2%となります。
東京エリアで当社が一つの目安としている**表面利回り6%**を上回る試算です。
賃料別シミュレーション
| 想定賃料 | 年間満室収入 | 想定表面利回り |
|---|---|---|
| 8.5万円 | 3,060万円 | 約5.6% |
| 9.0万円 | 3,240万円 | 約5.9% |
| 9.5万円 | 3,420万円 | 約6.2% |
| 10.0万円 | 3,600万円 | 約6.5% |
本件では、1戸あたり月額9.2万円前後が、表面利回り6%確保の一つの目安となります。
この案件の良い点
1.約80坪のまとまった敷地
土地面積264.47㎡(約80坪)と、都市型収益マンションの開発用地としてまとまりがあります。
2.北側公道約9.5m接道
前面道路が広く、接道条件としても良好です。販売資料上も、**「北側公道接道、ボリューム確保可能な用地」**として紹介されています。
3.近隣商業地域を含む高容積土地
用途地域は近隣商業地域と準工業地域にまたがっており、ボリューム確保に向いた土地条件です。
4.更地のため事業着手しやすい
現況は更地、引渡しも即時となっており、検討を進めやすい案件です。
5.30戸によるスケールメリット
土地価格は大きいものの、30戸まで確保することで土地原価を分散できます。
1戸あたり土地原価:約733万円/戸
となり、戸数で吸収しやすい計画です。
総合評価
足立区中央本町1丁目は、
約264㎡・北側公道約9.5m・近隣商業地域含む開発用地
という条件を活かし、
S造8階建・25㎡×30戸・住戸750㎡・延床約910㎡
の都市型収益共同住宅として十分検討価値のある案件です。
今回の概算では、
- 土地+建物:約5億5,040万円
- 想定年収:約3,420万円
- 想定表面利回り:約6.2%
となりました。
東京案件としては、ボリューム・立地・出口価値のバランスを取りながら、30戸規模で成立を狙う案件と位置付けられます。
※本記事は販売資料をもとにした簡易的な事業性検討です。想定建物・戸数・賃料・建築費等は当社による概算であり、実際の建築可否・法令適合性・収益性を保証するものではありません。詳細計画にあたっては、行政等への最終確認が必要です。