【Case Review】練馬区関町南1丁目|S造6階・25㎡×11戸の収益共同住宅を検討
今回検討したのは、東京都練馬区関町南1丁目の売土地です。
西武新宿線「上石神井」駅徒歩11分。販売資料上の土地面積は122.38㎡ですが、敷地内に都市計画道路予定線が入っているため、今回はその部分を除いた**有効敷地面積94.24㎡**として事業性を検討します。
想定計画は、
S造6階建・25㎡×11戸・延床約300㎡
です。
近隣商業地域、建蔽率80%・容積率300%、南西側約25m公道、現況更地の土地となります。
物件概要
- 所在地:東京都練馬区関町南1丁目
- 交通:西武新宿線「上石神井」駅 徒歩11分
- 土地価格:8,100万円
- 公簿土地面積:122.38㎡
- 今回の有効敷地面積:94.24㎡
- 用途地域:近隣商業地域
- 建蔽率:80%
- 容積率:300%
- 前面道路:南西側公道 約25m
- 現況:更地
- 都市計画道路:敷地の一部に予定線あり
※有効敷地面積94.24㎡は、今回の事業性検討上、都市計画道路予定部分を除いて設定した面積です。
ボリューム検討
今回の想定建物は、
S造6階建
25㎡×11戸
延床約300㎡
です。
想定建物
- 構造:S造
- 階数:6階建
- 戸数:11戸
- 住戸面積:25㎡/戸
- 住戸面積合計:275㎡
- 共用部等:約25㎡
- 延床面積:約300㎡
- 想定間取り:1K~1DK
約28.5坪の有効敷地を、6層化によって有効利用する都市型共同住宅計画です。
容積率の考え方
指定容積率は**300%**です。
前面道路は約25mあり、近隣商業地域のため、道路幅員による容積率低下はありません。
したがって、
実効容積率=300%
として検討します。
容積対象床
有効敷地面積94.24㎡に対して、
94.24㎡ ×300%= 約282.7㎡です。
今回の住戸部分は、
25㎡ ×11戸=275㎡なので、
275㎡ < 約282.7㎡
となり、住戸部分は容積率の範囲内です。
一方、想定延床は約300㎡ですので、
300㎡-282.7㎡=約17.3㎡
について、共用廊下・階段等の容積不算入を適切に活用できるかが計画成立のポイントになります。
建蔽率の検討
指定建蔽率は**80%**です。
有効敷地面積94.24㎡に対して、
94.24㎡ ×80%= 約75.4㎡
が建築面積の基本上限です。
延床300㎡を6階で単純平均すると、
300㎡ ÷6階= 約50㎡/階
です。
したがって、
約50㎡ < 約75.4㎡
となり、建蔽率には比較的余裕があります。
建築計画イメージ
11戸を6階で構成する一例として、
1階
25㎡×1戸
2階
25㎡×2戸
3階
25㎡×2戸
4階
25㎡×2戸
5階
25㎡×2戸
6階
25㎡×2戸
合計、
25㎡×11戸=275㎡
を住戸部分として想定します。
1階には、
- エントランス
- 共用階段
- 設備スペース
- ゴミ置場
- 駐輪スペース
等を配置し、2階以上は2戸/階を基本とする計画です。
賃料想定
ここからは販売資料ではなく、当社による初期事業性確認のための概算条件です。
上石神井駅徒歩11分、新築25㎡クラスの単身者向け住戸を想定し、今回は、
想定賃料:9.5万円/戸
として試算します。
満室想定年収
9.5万円 ×11戸 ×12か月
= 1,254万円/年
収益シミュレーション
土地費
8,100万円
建築費
S造6階建・延床300㎡
300㎡ ÷3.3058
=約90.8坪
S造建築費を当社概算基準の、
120万円/坪とすると、
90.8坪 ×120万円= 約1億896万円
土地+建物
8,100万円 +1億896万円
= 約1億8,996万円
概算上、約1億9,000万円です。
※設計費・外構費・地盤関連費・確認申請費・都市計画法関係手続費・融資費用・税金等は含まない簡易試算です。
想定表面利回り
年間満室賃料1,254万円の場合、
1,254万円 ÷1億8,996万円 ×100= 約6.6%
となります。
東京エリアで当社が一つの目安としている、
表面利回り6%を上回る試算です。
賃料別シミュレーション
| 想定賃料 | 年間満室収入 | 想定表面利回り |
|---|---|---|
| 8.0万円 | 1,056万円 | 約5.6% |
| 8.5万円 | 1,122万円 | 約5.9% |
| 9.0万円 | 1,188万円 | 約6.3% |
| 9.5万円 | 1,254万円 | 約6.6% |
| 10.0万円 | 1,320万円 | 約6.9% |
| 10.5万円 | 1,386万円 | 約7.3% |
今回の概算では、
月額約8.6万円/戸
が、土地+建物ベースで表面利回り6%を確保するおおよその目安になります。
この案件の良い点
1.近隣商業地域・容積率300%
有効敷地面積は約94㎡とコンパクトですが、容積率300%を利用できるため、S造6階として11戸を検討できます。
2.前面道路約25m
青梅街道に面しており、道路幅員による容積率低下がありません。販売資料でも南西側約25m公道が確認できます。 zmn_list_20261018162518
3.現況更地
既存建物の解体工程がなく、開発計画に入りやすい点はメリットです。
4.建蔽率に余裕
建築面積上限約75㎡に対して、平均床面積約50㎡/階の計画です。
高層化によって、狭小地でも建蔽率に一定の余裕を確保できます。
5.25㎡×11戸
東京で15戸未満の案件ですが、極端な狭小住戸にせず、25㎡を確保する計画としています。
6.6%基準を上回る可能性
今回の概算では、月額9.5万円で表面利回り約6.6%。
賃料が8.6万円前後以上であれば、東京6%基準が視野に入ります。
総合評価
練馬区関町南1丁目は、
上石神井駅徒歩11分・近隣商業地域300%・25m公道
という条件を活かし、都市計画道路予定部分を除いた**有効敷地94.24㎡**に、
S造6階建・25㎡×11戸・延床約300㎡
を計画する都市型収益共同住宅案件です。
今回の概算では、
- 土地+建物:約1億9,000万円
- 年間満室賃料:約1,254万円
- 想定表面利回り:約6.6%
となりました。
都市計画道路という明確な検討課題はありますが、有効敷地94.24㎡の中で11戸が成立すれば、東京6%基準を上回る可能性のある案件です。
都市計画道路という制約を織り込んでも、東京6%基準を狙える可能性があり、詳細設計へ進める価値のある案件と考えます。
※本記事は販売資料および有効敷地94.24㎡という今回の検討条件をもとにした簡易的な事業性検討です。想定建物・戸数・賃料・建築費等は概算であり、実際の建築可否・法令適合性・収益性を保証するものではありません。特に都市計画道路・都市計画法53条許可については、行政への事前確認が必要です。